2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25380834
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Aichi Bunkyo Women's Junior College |
Principal Investigator |
祢宜 佐統美 愛知文教女子短期大学, その他部局等, 准教授 (30643522)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小木曽 加奈子 岐阜大学, 医学部, 准教授 (40465860)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 特別養護老人ホーム / 終末期ケア / 医療との連携体制 / 介護力の育成 / 家族の力 |
Research Abstract |
平成25年度は、特別養護老人ホームにおける終末期ケアの現状や、求められる終末期ケアのあり方を明らかにすることを目的とし、調査1と調査2を行った。調査1では、平成25年9月から10月に、特別養護老人ホーム3施設に勤務している介護職2名と看護職2名の計12名にインタビューを行った。調査2では、平成26年3月に介護福祉学の研究者2名、看護学の研究者3名、特別養護老人ホーム勤務者3名介の計8名によるデルファイ法を3回行った。 調査1により、特別養護老人ホームにおける求められる終末期ケアのあり方として、<ケアスタッフの終末期ケアができる力を育む><医療との連携体制を構築する><家族の力をケアに生かす>の3つの領域が得られた。施設全体の介護力の向上ときめ細やかな配慮ができるケアスタッフの育成の必要性、終末期には不可欠な医療との関わりの中で、特に特別養護老人ホームでの看取りに理解があり、緊急時に対応してくれる医師が必要であること、入所施設である特別養護老人ホームにおける終末期ケアにおいても家族の関わりの必要であること、が示された。 調査2では、調査1により得られた3つの領域とその項目(カデゴリー・サブカテゴリー)を精査し、<ケアスタッフの終末期ケアができる力を育む>の領域では10項目、<医療との連携体制を構築する>の領域では6項目、<家族の力をケアに生かす>の領域では4項目が得られた。得られた領域と項目から、量的調査項目を作成し調査を行うことにより、調査1のインタビュー調査で得られた結果を検証する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り行った調査1、調査2により、<ケアスタッフの終末期ケアができる力を育む>の領域の10項目、<医療との連携体制を構築する>の領域の6項目、<家族の力をケアに生かす>の領域の4項目が得られた。今後行う予定の量的調査の調査項目の基礎となり、調査を重ねることにより、調査1・2の結果の検証となり、特別養護老人ホームにおける終末期ケアの現状や、求められる終末期ケアのあり方が明らかになると考える。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成26年度には、予定通り調査3と調査4を行う。調査3では、東海4県の特別養護老人ホームの悉皆(全357施設予定)の当該施設の看護介護課長あるいはそれに類似する職種1名に、求められる終末期ケアの具体的な実践レベルの現状についてアンケート調査を行う。調査4では、調査3の結果を踏まえ、求められる終末期ケアの実践に向けての課題を明らかにし、その改善策を検討し求められる終末期ケアのあり方の具体的実践レベルのプログラムを創設する。平成27年度以降複数の施設でフィールド調査を実施するため、研修に用いるテキストや視覚教材なども開発する。
|