2013 Fiscal Year Research-status Report
地域包括ケアに向けた保険者およびケア人材の機能強化プロセスに関する研究
Project/Area Number |
25380836
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | National Institute of Public Health |
Principal Investigator |
森川 美絵 国立保健医療科学院, その他部局等, 主任研究官 (40325999)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松繁 卓哉 国立保健医療科学院, その他部局等, 主任研究官 (70558460)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 介護 / 統合ケア / 地域ケア / 日本 / 人材 / 保険者 / コミュニティ / 政策 |
Research Abstract |
本研究は、地域包括ケアの推進にあたり今後の課題とされている保険者および地域人材の機能について、「地域連携の仕組みづくり」を支える保険者および人材の機能に着目し、いくつかの地域の事例を対象に、実態と機能強化プロセスを把握・分析することを通じ、戦略的な機能強化のモデルとモデル成立の要件を提示することを目的とする。分析の視点は、「組織レベルの統合の対象となる関係組織・機関の関係者のネットワークが、臨床的統合にむけた合意形成と臨床的統合への積極的寄与に資するネットワークとしても機能するためには、関係者間でいかなる相互作用のプロセスを経るのか」という点におく。 地域での包括的ケアの発展・再生産に資する保険者や人材の機能の開発・強化の方法論は未開拓であり、本研究は、その方法論のモデル構築に資する。包括ケアの推進は国際的潮流だが、地域を単位としたシステム構築は日本に特徴的な展開であり、日本の事例を国際的な包括ケアに関する議論をふまえて位置付けることにより、包括ケアに関する新たな理論構築にも貢献しうる。 当初計画に即して研究を遂行し、一年次は、事例候補となる自治体を抽出し、ヒアリングを通じて地域ケアへの取り組みとパフォーマンスの概況を把した。ヒアリング結果をふまえ、モニタリング対象とする保険者機能・人材の機能の候補を検討した。日本の事例を相対化する観点から、日本の地域包括ケアに関する政策レビューをまとめ、国際誌に掲載した。 今後、政策レビューのまとめをふまえ、事例分析の枠組みを精緻化させつつ、よりインテンシブに機能強化プロセスを把握していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画に即した活動を概ね達成している。実証研究としてのヒアリング調査の実施、今後の調査継続にむけたフィールドとの関係構築、理論的分析枠組みの構築にむけた政策レビューの執筆活動(国内、国外の雑誌論文等)を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に即して活動を発展させる。二年次以降にモニタリングを行う予定のフィールドについては、継続的な調査遂行について関係者から了解を得るプロセスに十分に留意して進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
国内ヒアリング調査候補地のうち、遠方候補地について今年度は概況調査を実施せず(先方の関係者から予備的ヒアリングは都内で実施)、想定していたより国内旅費がかからなかった。 また概況ヒアリングを行政機関中心に実施したため、謝金支払い費用が発生しなかった。 二年次において、当該遠方地域に関する概況ヒアリングを実施予定。謝金についても、民間事業者、関係者等への支払いが発生予定である。
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Research Products
(5 results)