2016 Fiscal Year Research-status Report
成人初期における結婚生活に対するコミットメントの変容過程に関する研究
Project/Area Number |
25380902
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
宇都宮 博 立命館大学, 総合心理学部, 教授 (10320152)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 成人初期 / 夫婦 / 婚約 / 新婚 / 関係性 / コミットメント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,結婚前後および実際の結婚生活が開始されて以降,コミットメントがいかに形成し,維持あるいは変容を遂げていくのかに焦点を当てている。量的および質的検討を通して,成人初期における結婚生活に対するコミットメントの変化とそのメカニズムを実証的に解明し,心理的支援のための示唆を得ることに主眼が置かれている。 2016年度では,2014,2015年度に引き続き,オンライン調査が実施された。調査内容はこれまでとほぼ同一であり,本研究で作成されたコミットメントに関する尺度(関係的コミットメント,拘束的コミットメント,合理的コミットメント,コミットメントの無自覚・欠如)のほか,心理的ストレス反応,主観的幸福感,自己とパートナー双方のパーソナリティ評価などが測定された。 実施時期は前回の概ね1年後であった。対象者は,自己とパートナーともに20代ないしは30代(ただし,継続データについてはその限りではない),で,婚約者をもつ者715名,配偶者をもつ者1292名であった(一部カップルでの協力を含む)。 追跡データを用いた縦断的検討を含め,現在は統計解析を進め,総合考察に向けた準備を行っている。 分析結果(一部)については,家族心理学会の年次大会(2017年9月)でのワークショップ等の機会を通して公表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
オンライン調査については,予定通りすべて実施された。一方,インタビュー調査については完了できなかったため,次年度に継続して行われることとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度については,インタビュー調査の実施と分析を中心に行う計画である。さらに,オンライン調査によって収集された量的データにもとづく残された分析を終え,両アプローチでの知見を通して,総合的な考察に取り組む予定である。
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Causes of Carryover |
主な理由として,一部未購入の研究図書ならびに実施されていないインタビュー調査の謝礼および旅費が挙げられる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
翌年度分として繰り越された額については,今年度と同様の箇所(図書費,調査費)で使用する予定である。
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