2014 Fiscal Year Research-status Report
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25380912
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Research Institution | Shokei University |
Principal Investigator |
小沢 日美子 尚絅大学, 文化言語学部, 教授 (10532038)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 発達支援 / 他者理解 / 心の理論 / 誤信念 / 意図理解 / 幼児 / 大学生 / 他者性 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究概要】 本研究の主要課題である「心の理論」発達の測定指標として位置づけられる「心の理論」課題を用いた実験、及び調査を継続して実施した。特に、実験、及び調査のデータ取得については、前年度在籍大学、及び姉妹校の協力を得て、追加データを取得し得た。その結果については、3つの学会における口答発表、また、紀要論文1件にて発表している。平成25年度以前は、他者1条件で子ども(幼児)の個別実験的調査、青年(大学生)男女の集団一斉方式にえよるデータを取得することができた。 なお、付加的に予定していた老年期の成人、及び障害者のデータ未取得については、所属機関周辺等において調査依頼等の活動を行ったものの受け入れ時期等の事由により、受け入れ先確定には至らなかったことによる。今後は依頼先の地域を拡大して協力先を求める予定をしている。また、幼児期、青年期を対象とした実験・調査に関しては、平成26年度は前任校の協力を得ることができたが、平成27年度は現任校その他の協力先の拡大が課題に挙げられる。 なお、本研究では、「Mindreading System(Boron-cohen,1995)」に描かれている視線検出の探索ための眼球測定機器を用いた実験研究を中心的課題としている。しかし、それは、平成26年度までに実施はされず、平成27年度に実施を予定するものである。その理由の一つとしては、当初より予定している視線測定装置は、当該領域の研究で多く使われている社製のもので唯一の製品とうたわれている所もあるが、実際にはその他社製品も複数あり今回購入予定(可能)の機器で、予定したすべての刺激内容(静止画、動画等)の測定に関しての性能上の課題とその検討の必要が出たためである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
従前より、本年度転出先・配属先キャンパス内では実験・調査研究の実施例が希少のため、研究体制の整備に協力を求め、多くの労を費やしてきている。そのような中でだが、前任校にてのデータ取得が可能となって、論文報告に至ることができた。 そして、視線測定機器の購入に関しては、購入時の当該機器の性能が進展しているかどうか、あるいは、進展されるためには、どのような追加技術、追加購入部品が必要で、それは現在予算内で可能かどうかなど検討に時間を要した。具体的には、測定精度、提示時の音声出力・記憶力、課題提示のための画面挿入可能枚数、課題回当時のPC上における複数のアプリケーションとの連動性などについて、既存の機器においては、それぞれに制約があることから、研究計画の実施手続き、及び実験・調査協力者上との関係における課題が挙った。そのため、機器購入に当たって複数の角度から研究計画及び方法上の課題の検討を繰り返し行ったことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
現任校における科学研究推進の環境整備関連の変化は、調査依頼先の協力、研究機器購買元の研究協力、他研究機関との共同的研究活動など他所機関との関係性の進展の努力における時間の推移と共に随所自在になされるため、その方面での推進方策に鋭意努力している。 また、視線測定機器の購入に関しては、その周辺機器の追加購入を検討するとしても、それに該当するような追加予算の配当は見当たらない。将来的なメンテナンスも含む視野と、調査依頼機関実施における利便性は必ずしも同時に存在しないが、これまで収集した機器性能と操作のための情報を分析することにより的確な回答を得て、進展されることとする。
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Causes of Carryover |
研究計画に挙げている視線測定器を購入する予定であり、そのための研究機器の検討、実際に実験を行う際の実施条件、また、駆動時に同期使用可能なアプリケーション、その他の製品の各種性能に関して検討を重ねる中で、さまざまな課題点が創案されたが、予算枠との関係を重視しの上、年度末には購入を予定した。しかし、その中での事前の業者説明の日程調整、研究計画内容の再検討を繰り返し重ねる中で検討課題が挙り、年度末日程に機器受け入れ環境の整備に充分な時間的余裕を得ることができなかったため、次年度使用額とした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度早々に、現在の予算枠において購入可能な視線測定機器及び関連機器購入のための研究(変更)計画の予備調査を実施し、その後、実験協力依頼先との調整を図って、購入及び機器操作のための付加的準備を行い、研究代表者において果断に実験・調査を実施することとしている。
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Research Products
(4 results)