2015 Fiscal Year Research-status Report
治療フィデリティと目標設定は認知矯正療法の効果に影響を与えるか
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25380930
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
最上 多美子 鳥取大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80368414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中込 和幸 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 病院, 副院長 (30198056)
兼子 幸一 鳥取大学, 医学部, 教授 (50194907)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 認知 / 統合失調症 / 心理リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
認知矯正療法NEARは、統合失調症を持つ人の認知機能障害を改善しようとする心理リハビリテーション手法である。数ある類似手法の中で認知矯正療法NEARは内発的動機付けの治療における役割を重要視している点が特徴であり、対象者のリハビリテーション目標(例 就労、復学など)を治療目標に可能な限り明白に関連付ける。本手法は薬物などを用いない心理社会的手法であり、治療者の対象者への関わり方が強調されるため、推奨される治療法をどれほど遵守しているかという治療フィデリティ遵守が重要である。よって、本研究では認知矯正療法の効果として、認知機能、精神症状、社会機能を評価するのみでなく、リハビリテーション目標と治療フィデリティがどのように或いはどれほど効果に影響を与えるのかを評価する。 認知矯正療法NEARは精神医学や臨床心理学の国内分野で比較的新たな手法であるためその啓蒙や普及に努めることは本研究にとっても重要な意義があると考え、該当年度には2回の研修を講師として行い、複数の医療機関を対象に継続した定期的なスーパービジョンを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
内発的動機付けを測定する尺度は存在するがその本研究への適用に課題があると思われる。認知矯正療法NEAR対象者の標準的な評価領域(例 認知機能、精神症状、社会機能)が多岐にわたるだけでなく、治療フィデリティが治療者側の治療遵守度を評価しようとする性質があり、評価対象者の選定にやや難航している。
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Strategy for Future Research Activity |
複数の医療施設で認知矯正療法NEAR対象者の認知機能、精神症状、社会機能、内発的動機付け、リハビリテーション目標を開始時と約6ヶ月から1年後の終了時に測定する。対象者は主に統合失調症或いは関連疾患を持つ人約50名と予定している。また治療者や施設側の治療フィデリティ遵守度を測定する。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Facial expression perception correlates with verbal working memory function in schizophrenia2015
Author(s)
Hagiya K, Sumiyoshi T, Kanie A, Pu S, Kaneko K, Mogami T, Oshima S, Niwa S, Inagaki A, Ikebuchi E, Kikuchi A, Yamasaki S, Iwata K, Nakagome K
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Journal Title
Psychiatry and Clinical Neurisciences
Volume: 69
Pages: 773-781
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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