2013 Fiscal Year Research-status Report
コーチング心理学に基づく日本におけるピアコーチングプログラム開発に関する研究
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25380943
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
石川 利江 桜美林大学, 心理・教育学系, 教授 (20222979)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | コーチング心理学 / コミュニケーション / 健康心理学 |
Research Abstract |
本年度は、コーチング心理学の評価のための尺度の開発と実施プログラムの作成およびプログラム実施のためのフィールドの確保や人員の手配などを準備した。具体的には以下のような活用を行った。 コーチング心理学の効果を評価するための尺度の開発のための予備的調査を実施した。コーチングスキルの評価項目を選定するために、Web調査、インタビュー、文献検討を用いて項目の収集を行った。傾聴のスキル、質問のスキル、目標設定のスキル、ネガティブな思考をストップするスキル、見方の変化を促すスキルなどの項目が収集された。個人の強みの評価と活用に関しては、量的評価尺度の開発とともにVASによる評価尺度の作成を試みた。実際のセミナーで使用してその感想などを得ている。 コーチング実践プログラムの開発に関しては、2014年に実施予定である。そのためフィールドを大学だけでなく地域連携による事業を用いて行うことをめざし、その申請を行い許可されたため2014年度に実施予定である。20歳から35歳までの若者、就職活動中の若者を対象として、5日間(5時間/日)プログラムの具体的プログラム内容を作成中である。 論文作成としては、英国における教育プログラムとの比較を通じた日本におけるコーチング心理学教育の可能性について、桜美林大学健康心理・福祉研究所紀要に掲載した。コーチング心理学の先駆的立場にある英国の状況を概観し、日本におけるコーチング心理学の方向性について考察した。 実践的活動としては2013年9月に開催された日本心理学会第77回大会において、コーチング心理学の理論と基礎的技法と題してチュートリアルワークショップを実施した。心理学領域の研究者において、コーチング心理学がどのように捉えられているのかについての理解を確認し、今後の活動の基礎的資料を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
尺度の開発とプログラムの作成については当初の予定に即している。プログラムの実践的介入までも予定に含めていたが、その部分については2014年度に実施することにしたため。研究代表者の所属大学での実施だけでなく地域の若者を対象として行うことがよりピアコーチングの効果が評価できるのではないかと考えたため、そのフィールドの確保などに時間を要したのが遅れた理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
2013年度に開発したコーチングスキルと個人の強みの評価尺度について、より簡便に使用できるような尺度として項目の再検討を行い、信頼性・妥当性のある尺度として洗練していきたい。ピアコーチングプログラム実施にむけて準備を行うとともに、プログラムの評価手続きを検討していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
パソコンとプリンターの購入を行わなかった。 ヨーロッパコーチング心理学会への参加を予定していたが、学期中だっため参加できなかった。 プログラムの実践的介入を行わなかったため研究協力者への謝金がなかった。 本年度は、ヨーロッパ健康心理学会でコーチング心理学に関する発表を予定している。 プログラムの実践を行うため、そのための費用が考えられる。 データ分析のためにパソコンとプリンターは購入する。
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Research Products
(2 results)