2014 Fiscal Year Research-status Report
コーチング心理学に基づく日本におけるピアコーチングプログラム開発に関する研究
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25380943
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
石川 利江 桜美林大学, 心理・教育学系, 教授 (20222979)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | コーチング心理学 / コミュニケーション / 介入 / 健康行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
・オーストリア・インスブルックで開催されたヨーロッパ健康心理学会第28回大会(2014年8月)ではThe Effects of Giving and Receiving Social Support on Improvement of health behavior and Subjective Well-beingというタイトルで、ピアコーチの役割を担うことがコーチング実施者自身の健康行動の改善に有効であるという結果について報告した。コーチング心理学の実践報告を積み重ねることの重要性が指摘された。 ・日本心理学会代78回大会(2014年9月、京都)「日本におけるコーチング心理学の展開」の企画およびシンポジストとなった。シンポジウムではコーチング心理学における心理アセスメントをテーマにした報告を行うとともに、シンポジウム終了後コーチング心理学の研究者および実践者との情報交換を行い,コーチング心理学の出版企画がなされるなど今後の活動の方向性を考える上で大きな意味をもった。 ・オーストラリア・メルボルンで開催された第4回国際コーチング心理学会(2014年11月)に参加した。この大会はコーチンス心理学者の研究・実践の知識やスキルの向上を図るためのワークショップを主としており、新たな知見や方法を学ぶことが出来たことや、欧米のコーチング心理学の研究者との交流を深められたことは大いに意義があった。 ・コーチング心理学活用の可能性をさぐるために、若者の就職活動のストレスマネジメントとウェルビーイングの向上を目的とした5回(5時間×5回)のワークショップを開催した。ワークショップを受講した若者が次回は他者の支援者(コーチ・メンター)になるための方法が検討された。コーチング心理学の実践活動の一般化や地域貢献につなげるための試みとして意義がある。 ・コーチング心理学の効果評価のためのアセスメント手続きとツールを検討した。文献レビューを行い実際に使用が可能な尺度をまとめるとともに,新たな評価尺度の開発のための項目を収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ピアコーチング心理学の可能性を検討しており、実践的研究は順調に進められている。しかし、コーチング心理学の実践の評価を行うために、従来の尺度を用いた検討にとどまっており、コーチング心理学独自の効果を評価するための尺度実用化ができていない。この点を速やかに改善したい。
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Strategy for Future Research Activity |
コーチング心理学の評価尺度の開発と実施マニュアルの作成。およびこれまでの研究成果のまとめを行う。
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Causes of Carryover |
コーチング心理学の効果評価のための尺度開発のために複数回のweb調査を予定していたが、その実施が遅れていることが主な理由である。そのため、それらのデータ処理や介入のための人件費が使われていない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度は研究の最終年度にあたるため、web調査研究は早急に実施する。また6月と10月に介入研究を実施予定である。
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Research Products
(3 results)