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2015 Fiscal Year Annual Research Report

うつ病復職者の職場見守りシステム構築に向けた管理職用ツールと研修プログラムの開発

Research Project

Project/Area Number 25380951
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

鈴木 伸一  早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (00326414)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywordsうつ病 / 職場復帰 / 再発予防 / 職場での見守り / チェックリスト
Outline of Annual Research Achievements

平成27年度は,平成26年度に引き続き,うつ病復職者とそのメンタル管理を行う職場上司および保健管理担当者のマッチングデータについて、復職後と1か月の二時点において縦断的調査を行った。さらに本年度は,上司が復職者の見守りを行う際にどのような困難を感じているかについて実情を把握するために,復職者を受け入れた経験のある上司を対象に質的調査を実施し,困難感の概念化を行うとともに,その解決向けた上司支援のための研修プログラムの草案を検討した.
まず,平成25年度と同様に,抽出した項目の予測力とカットオフ値の検討を行った.最終的に9項目に精選された.さらにこの尺度のカットオフ値の検討を行ったところ,9項目セットにおいて20点以上であれば職員のうつ症状が軽症以上かつ,メンタル不調である可能性が示された。さらに,22点以上であれば1か月後にうつ症状が軽症以上になる可能性と,27点以上であれば1か月後に重症である可能性が示された。
次に,復職者を受け入れた経験のある上司を対象に質的調査を実施し,困難感の概念化を行った.その結果,復職者を受け入れる管理職は,「病状や体調の把握に関する困難」,「職務上の配慮に関する困難」,「組織マネジメントの困難」のいずれも高く示し,「病状や体調の把握に関する困難」は経験によって漸減するが,「職務上の配慮に関する困難」,「組織マネジメントの困難」は相対的に高い状態が維持され,復職者のへの対応も形式的かつ従属的になりやすいことが示唆された.
これらのことから,復職支援のための管理職研修においては,メンタル不調の兆候尺度を活用した簡便な状態把握を推進するとともに,復職者への職上の配慮や復職者をサポートするための組織マネジメントについては,管理職対応能力を向上することと同時に,人事労務管理部門のバックアップ機能を高めていくことが必要であることが示唆された.

  • Research Products

    (2 results)

All 2015

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Journal Article] うつ病者の復職において管理職者が感じる困難に関する質的検討2015

    • Author(s)
      並木伸賢・松元智美・巣山晴菜・兼子唯・伊藤理紗・佐藤秀樹・樋上巧洋・矢島涼・鈴木伸一
    • Journal Title

      早稲田大学臨床心理学研究

      Volume: 15 Pages: 73-78

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Development of Behavioral Checklist of Depression Symptoms in the Workplace.2015

    • Author(s)
      Shin-ichi Suzuki, Kaori Shimizu, Saori Yada, Asuka Tanoue
    • Organizer
      23rd World Congress on Psychosomatic Medicine
    • Place of Presentation
      Grangow, UK
    • Year and Date
      2015-08-19 – 2015-08-22
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2017-01-06  

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