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2013 Fiscal Year Research-status Report

同一質問紙法検査の紙筆版とWeb版の心理統計的等価性の検討

Research Project

Project/Area Number 25380955
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionKanazawa Institute of Technology

Principal Investigator

塩谷 亨  金沢工業大学, 基礎教育部, 教授 (20278097)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywords心理検査 / 心理統計的等価性 / 企業従業員 / 精神的健康
Research Abstract

文献の整理に関しては概ね予定通り進んでいる。紙筆版とWeb試作版を同一集団に実施したデータの整理を行い,それらの結果を,日本心理学会において2演題,産業組織心理学会において1演題発表した。
対象者59名に対し,版の受検順序の効果を相殺するために,半数は試作Web版を最初に受検させた。5個の尺度の平均値と標準偏差を比較したところ,ほとんど同じ値であり,有意差は見いだされなかった。5個の尺度のWeb試作版と紙筆版の内的一貫性を比較したところ,ほとんど同じ数値を示し,かつ,高い値を示した。また,両版の同一尺度の相関も非常に高かった。5個の危機項目の回答の分布を比較したところ,両版の差異はほとんど見られなかった。
いずれも紙筆版とWeb試作版に統計的な有意差がないことを示している。学会発表に関しては,当初予定していた2演題を上回る成果である。また,各学会において,関連するテーマに興味のある研究者複数と意見交換を行った。これに基づき,計画より1年前倒しで,平成26年度に日本心理学会において自主シンポジウムを提案することになった。
複数の研究者との意見交換により,紙筆版とWeb試作版の心理的等価性を検討するにあたり,従来の心理的方法論で用いられている「統計的有意差がない」というだけでは不十分であるという見解を持つに至った。これに関して平成26年度に,専門家との会合を持ち,問題を明確にしていくつもりである。また,CEAPSの心理学的測度としての精度を高めるために年齢による基準を設けるべきかの検討を行う必要性を確認した。これは既存のデータを用いて検討していく必要がある。
CEAPSのWeb試作版からWeb版への移行は25年3月に完成した。これは当初の予定の25年度秋から遅れている。この理由は主に協力企業の事情によるものである。したがって,この点では当初予定を多少遅れている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

既存の大量データの分析が遅れている。これは学会発表が予定よりも多かったためであり,個人的な時間配分を調整することで十分挽回できる。平成26年度は学会においてシンポジウムを実施する予定であり,これは予定を1年前倒ししている。Web試作版からWeb版への移行は当初予定の秋から年度末となり,協力企業の事情で遅れたが,これによって研究の進展が致命的になることはない。総合的に考えると,「概ね順調に進展している。」と評価できると考える。

Strategy for Future Research Activity

平成26年度は,シンポジウムの準備を行い,心理等価性の意味を再度学術的に明らかにしていくことが中心になる。かつ,平成25年度の学会発表をもとにして論文を執筆し,投稿することである。また,同時に既存の大量データの分析を進めていく必要がある。これらを達成するため,他の研究者とさらに意見交換を行う必要がある。また,年齢要因によってCEAPSの各尺度が変化するかどうかを既存のデータを用いて検討していく。
Web試作版からWeb版に移行したCEAPSの等価性の検討のためのデータ取得は,協力企業の事情で時期が変動する可能性はあるが,データ取得と大まかな分析は平成27年度までの研究期間内に終了する見込みである。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成25年度に購入予定のパソコン機器の新製品が次年度に販売されるとの情報を得て購入を控えたため。
研究打ち合わせ,学会出張等の国内旅費,および,平成25年度に購入予定のパソコン機器の購入に充当する。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] CEAPSのWeb試作版の心理統計的検討(1)―平均値の検討―

    • Author(s)
      塩谷亨・竹林勇祐
    • Organizer
      日本心理学会 第77回大会
    • Place of Presentation
      札幌市 札幌コンベンションセンター
  • [Presentation] CEAPSのWeb試作版の心理統計的検討(2)―内的一貫性と相関の検討―

    • Author(s)
      竹林勇祐・塩谷亨
    • Organizer
      日本心理学会 第77回大会
    • Place of Presentation
      札幌市 札幌コンベンションセンター
  • [Presentation] CEAPSのWeb試作版の心理統計的検討(3)―危機項目に関して―

    • Author(s)
      塩谷亨・竹林勇祐
    • Organizer
      産業・組織心理学会 第29回大会
    • Place of Presentation
      京都市 京都橘大学

URL: 

Published: 2015-05-28  

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