2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25381002
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
笹田 博通 東北大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (80154011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金浜 耕基 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (00113936)
松山 雄三 東北薬科大学, 薬学部, 教授 (90075812)
佐藤 安功 仙台高等専門学校, 総合科学系文科, 教授 (00154112)
池尾 恭一 東北大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (60184404)
相澤 伸幸 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (20331259)
齋藤 雅俊 東北女子大学, 家政学部, 准教授 (90581869)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 啓蒙主義 / ルソー / 教育哲学 / 根源的自然 / 人間形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
課題1「啓蒙主義の自然観の思想史的輪郭づけ」に関しては、研究分担者・松山が、シラーの思想形成に影響を及ぼした18世紀啓蒙主義の精神との関連から、「遊戯」論、「牧歌」論を中心としたシラーの美学論の研究をすすめ(その成果は『プロテウス』第16号等に発表)、また同・池尾が、啓蒙主義に対するカントのかかわりをふまえながら、人間学を基調に、「経験」と「学ぶこと」との認識論的関係について研究し、それぞれ、啓蒙主義の自然観の思想史的輪郭づけに貢献した。さらに、研究分担者・佐藤が、ヘルダーの言語論をメルロ=ポンティの現象学の文脈で捉え直すことによって、また同・相澤が、「自然的本性」/「社会性」の視点から18世紀啓蒙主義の思想を研究することによって、それぞれ、啓蒙主義の自然観を思想史的に輪郭づける準備に携り、その成果を『プロテウス』第16号に発表した。なお、佐藤は2015年3月にジュネーヴへ赴き、J.-J.ルソーに関する文献調査を行った。 課題2「18世紀自然学と現代自然科学との連関の考察」に関しては、研究分担者・金浜が、18世紀自然学(植物学)とそれにかかわる近・現代自然科学の文献を調査・読解。近代園芸学の導入過程における「ガーデニング」教育の実践をめぐる研究をすすめ、その成果を日本ヘルダー学会等において発表した。 課題3「啓蒙主義の自然観の教育哲学的位置づけ」に関しては、研究代表者・笹田、研究分担者・齋藤が、18世紀啓蒙主義とそれにかかわる現代教育学・教育思想、現代哲学等の文献を調査・読解。啓蒙主義の自然観および人間形成観の今日的意義について、教育哲学、とりわけ人間形成論の視点から解明する準備を行い、笹田はその成果を『プロテウス』第16号に発表した。また、齋藤はその成果を日本ヘルダー学会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
全国学会でのシンポジウム開催や成果としての論文発表など、研究計画にそって実現できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的に平成26年度の研究計画・方法を踏襲しつつ、前年度の自己評価をしながらさらに研究を進めていく。 なお、研究分担者の金浜が2015年3月にて退職のため、平成27年度からは研究協力者として参加する。
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Causes of Carryover |
年度末に発注した書籍などで、まだ納入されていない分があるため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成26年度末に発注した書籍購入のほか、平成27年度の研究遂行のため、平成27年度の請求分と合わせて使用する予定である。
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Research Products
(11 results)