2015 Fiscal Year Research-status Report
諸外国における教員評価の「有望モデル」に関する横断的研究
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25381013
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
勝野 正章 東京大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (10285512)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 教員評価 / モデル / 国際研究者交流 / 国際情報交換 / 米国 / ノルウェー / チリ |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度から継続してオスロ大学のElstad教授を中心に進められている研究プロジェクトに海外アドバイザリー・ボードのメンバーとして参画しつつ、ノルウェーの教員評価を日本への示唆にも富んだ「有望モデル」として、その政策・実施に関する研究を進展させた。ノルウェーの教員評価は、いわゆる北欧型民主主義による政策形成の典型例として理解できるとともに、その実践面では生徒による授業評価を起点とする授業改善と教師の専門的成長を志向している点に特徴がある。また、ノルウェーの教員評価に関する研究を進めるとともに、日本の教員評価政策・実践に関する研究成果を発表して、国際共同研究の推進に努めた。さらに諸外国における教員評価についての分析を進めている本研究の成果は、研究者が委員を務めている「教員の地位に関する勧告の適用に関するILO・ユネスコ専門家委員会」の調査・勧告にも反映されている。また、チリの教員評価について、研究分担者として参加している別の科学研究費補助金による研究プロジェクトとの共同により、サンチャゴ大学の研究者を招聘して、講演・研究会を実施した。一方、米国調査については、研究者の疾病のために計画を延期せざるを得なかった。そのため、研究期間1年間延長の承認を受けて、平成28年度に重点的に取り組むことにしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では、南アフリカまたはチリの教員評価についても、現地調査を含む研究を実施する予定であったが、諸情勢に鑑みて計画を変更した。チリの教員評価については、研究分担者として参加している別の科学研究費補助金による研究プロジェクトとの共同により、サンチャゴ大学の研究者を招聘して、講演・研究会を実施したが、現地調査を実施できなかったために十分な研究成果が得られたとは言えない。米国調査については、研究者の疾病のために計画を延期せざるを得なかったため、研究期間延長の承認を受けて、今年度に実施することにしている。
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Strategy for Future Research Activity |
ノルウェーについては、共同研究を継続して実施する。オスロ大学のElstad教授との研究打ち合わせを綿密に行っており、研究遂行上、特別な支障は生じないものと思われる。米国調査は6月以降の実施を計画しており、カリフォルニア大学フラートン校のGlodstein教授と打ち合わせを進めている。
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Causes of Carryover |
研究者の疾病により予定していた米国調査を延期せざるを得なかったことと、チリの訪問調査を諸情勢に鑑みて中止して、代わりにサンチャゴ大学の研究者による講演・研究会の開催に代えたことによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
昨年度延期した米国調査の実施について、カリフォルニア大学フラートン校のGoldstein教授との打ち合わせを進めており、6月以降に実施する計画である。
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Research Products
(7 results)