2015 Fiscal Year Research-status Report
0~12歳までの発達を主題とする造形カリキュラムの研究-保幼小接続へ向けて―
Project/Area Number |
25381025
|
Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
丁子 かおる 和歌山大学, 教育学部, 准教授 (80369694)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 乳児 / 幼児 / 児童 / 造形 / 保幼小接続 / 連続性 / 0-12 / 図工 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、乳児から幼児、児童を対象とした発達的視点に基づく造形カリキュラムを提案することを目的としている。そこで、平成27年度は、乳幼児の造形に関して、乳児(0、1、2歳)クラスに焦点を当て、乳児クラスの造形に関わる遊びについて題材の材料素材と用具、環境設定について事例収集を行った。また、保育については、ビデオ記録と協議を併用したカンファレンスを繰り返し行い、保育記録をまとめることで、保育者は、保育力の向上、省察につなぎ、結果、保育の質の向上について調査し、日本保育学会のポスター発表で公表をしている。 加えて、 これまでの成果を書籍『乳幼児の造形』を共著にて出版し、幼小接続における造形を開設するページを担当し、各教科とのつながり、図工とのつながりについて説明している。また、Koyasan幼児造形研究会において、5歳児クラスで幼小接続を主題とする造形遊びを公開保育にて自ら実践し、翌日の実技研修においても参加者にこれまでの研究成果から接続の要点を説明、その他、複数の保育及び幼児教育施設や小学校における研修会や公開研究会においても、講演や助言などを行い、保幼小それぞれについての異なる考え方と共通性について説明をしてきた。 その具体的内容としては、材料用具の発達的移り変わり、保幼小で共有したいねらいを理解するため図工科での目標と評価の説明、幼児期にこそ大切にしたい活動、発達を考慮した保育及び授業準備、支援と援助などの提案である。 平成28年度については、発達的視点から保幼小の造形題材についてテーマを分析し、これまでの研究結果と合わせて学会などでの公表、保幼小における研修会などの講師としても説明をしていく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
申請時には予定をしていなかった学会の会員管理・会計業務担当理事の業務を初年度2年間請け負ったことに加えて、年末より健康診断で病気が発覚し手術入院をすることになり、療養期間が必要になったため。4月半ばより復職しているが、仕事を厳選して行っていく予定に変更する。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、遊びの題材におけるテーマ(主題)を各年齢で分析し、発達的視点がどのように関わっているかを調査する。これまでの造形における材料用具の調査結果と合わせて、子どもの創造性について連続性を持たせられるよう、明確化することで造形カリキュラムの理解を可視化する。
|
Causes of Carryover |
病気で手術入院、療養期間があり、資料の購入が遅れたため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
予定していた資料購入及び、実際の幼小における教育現場で検討してもらう謝金及び交通費として使用を予定している。
|
Research Products
(3 results)