2014 Fiscal Year Research-status Report
理論と実践をつなぐリアリスティック教師教育の導入と効果に関する研究
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25381048
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Research Institution | Musashi University |
Principal Investigator |
武田 信子 武蔵大学, 人文学部, 教授 (00247123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 博之 大妻女子大学, 家政学部, 准教授 (40365052)
坂田 哲人 青山学院大学, 付置研究所, 助教 (70571884)
金井 香里 武蔵大学, 人文学部, 准教授 (20722838)
山辺 恵理子 東京大学, 学内共同利用施設等, 研究員 (60612322)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 教師教育 / リアリスティック・アプローチ / 国際情報交換 / ヨーロッパ教師教育学会 / 教員のためのリフレクション・ワークブック / ラーニング・コミュニティ / リフレクション / 教師教育学勉強会 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は 1)リアリスティック教師教育の導入:①武蔵大学、大妻女子大学等、国内の複数の教職課程における教員養成の授業において、リアリスティック教師教育の導入を図った。②島根県教員免許状更新講習や現職教員研修において「教員のためのリフレクション・ワークブック」を用いた研修を実施した。③現職教員らと共に立ち上げた教師教育学勉強会等においてリフレクションやリアリスティック・アプローチの現場での活用可能性を検討した。 2)導入の評価:①一昨年から継続されている熊本県教育委員会における取組に関するヒアリング調査 ③相模原市内の学校の校内研修の実践分析 ③大阪樟蔭女子大学、沖縄キリスト教短期大学等の大学における実践の分析調査 3)成果のフィードバック、学会発表等を通じた成果の発表:①ヨーロッパ教師教育学会への参加・情報収集と本研究の成果に関する口頭発表 ②日本教師教育学会における口頭発表 ③教師教育専門誌 SYNAPSE(11月号)にリアリスティック教師教育に関する論考が掲載された。④武蔵大学総合研究所紀要への論文掲載 ⑤教師教育に関する書籍「教師教育」(さくら社)への執筆。 4)国内への実践者ネットワークへの展開:オランダで発展したリアリスティック教師教育を日本の文脈にカスタマイズし、継続性を担保するための実践者間のコミュニティ形成と相互学習のラーニングコミュニティを作った。①教師教育学勉強会の立ち上げと毎月の勉強会開催。②教師教育学研究会のフェイスブックページ及びグループページを昨年度に引き続き運営した。インターネット上の広報や議論が活発に行われた。③一連の研究の流れの中で、これまでの成果を活かした形で、教師教育学研究会コアメンバー(=過半数が科研メンバー)による一般社団法人REFLECTが立ち上げられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は当初計画において以下の通りであった。 日本におけるリアリスティック教師教育(Realistic Teacher Education:以下RTEと表記)の展開可能性について現場と協働して実践的に研究する。(1)RTEの理念と具体的技法を教師教育(教員養成・教員研修・教師教育者の専門性開発)の現場に導入し、その現状・ニーズに対応したプログラムを研究開発する。(2)今後のRTEの日本での展開基盤を構築し、教員の質保証と資質向上に寄与する。(3)教師教育者の専門性開発の概念の不況・啓発を図る。 これに対し、昨年度は、概要に既述したように、ほぼ平成27年度分も含んだ形で順調にすべての計画を進行実施してきた。
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Strategy for Future Research Activity |
1)「教員のためのリフレクション・ワークブック」の改訂・出版とその解説書の執筆:それによって、現場において誰もが活用できるリアリスティック教師教育プログラムの開発を完成に近づけていく。2)教師教育学勉強会等における現職教員と現場への導入のさらなる検討 3)ヨーロッパ教師教育学会、日本教師教育学会はじめ、国内外の学会参加・発表等による情報収集、交換 4)熊本県教育委員会における実践の追跡調査 5)武蔵大学における「教員のためのリフレクション・ワークブック」活用実践の分析 6)各メンバーの研究成果をまとめた報告書の作成 以上の研究活動を通して、本研究の研究目的を達成する。
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Causes of Carryover |
研究分担者3名がそれぞれ使用予定額を来年度研究に持越した。平成26年度本研究で参加予定だった国際学会等への参加計画を平成27年度にずらしたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成26年度に予定していた国際学会等への参加を、平成27年度に計画している。
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Research Products
(13 results)