2013 Fiscal Year Research-status Report
生涯学習施設の経営診断・評価技法の標準モデルの開発 ―公民館経営診断を中心に―
Project/Area Number |
25381064
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
原 義彦 秋田大学, 教育文化学部, 准教授 (70284825)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 公民館 / 経営診断 / 生涯学習施設 |
Research Abstract |
生涯学習施設の経営診断・評価技法のモデル開発に向けて、本年度は主に次の三点の研究作業を行った。第一は、日本の生涯学習施設(図書館、博物館、公民館等)の診断・評価にかかわる文献資料の収集、施設の事業評価と事務事業評価等の行政資料等の収集を行った(実地調査、web等による)。生涯学習施設の診断の実践に関する資料はほとんどないが、図書館、博物館、公民館等の各施設の評価の方法的特徴と課題の抽出を行った。 第二は、外国の生涯学習施設の診断・評価の概念、方法論、実践に関する資料収集、実地踏査と動向の分析等を行った。国内やwebを通じて、ドイツにおける成人教育施設の認証評価(LQW等)の関係資料を収集するとともに、その評価を実践しているベルリンのフォルクホッホシューレであるBerlinMitteを訪問し、教育施設側からみた評価の現状について聞き取りを行った。また、教育施設の評価を行っている組織であるKOSを訪問し、LQWとは異なる教育施設評価手法についてに聞き取り調査を行った。さらに、デンマークの成人教育施設フォルケホイスコーレ(リュ・ホイスコーレ、ロンデ・ホイスコーレ)を訪問した。フォルケホイスコーレでは、学校の目標(価値)をウェブで公開し、また、2年に1度、その評価をすることが義務となっている。その目標をどのよう設定しているか、また、それをどのように評価しているか等についての聞き取り調査を行った。これらをもとに、外国における成人教育施設の評価の方法的枠組について分析した。 第三は、公民館に焦点を当てて、公民館経営の実践の中から経営診断に必要な「診断名」「改善・整備」「改善・整備による成果」のリンケージを抽出する目的で、新潟県十日町市、山形県新庄市、同真室川町、愛媛県松山市、岩手県釜石市、静岡県焼津市の公民館、鳥取県倉吉市の公民館(全11館)において聞き取り調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
公民館の聞き取り調査の内容が予想以上に多くなったため、その整理分析に時間を要した。そのため、その内容に基づいて行う予定であった、秋田県内の公民館を対象とした予備調査のみが26年度に持ち越しとなった。しかし、調査内容を充実したものとするためのものであり、概ね、研究の進捗は順調と判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
秋田県内の公民館の予備調査を早めに実施し、より調査範囲を広げた公民館調査を行い、経営診断のための「診断名」「改善・整備」「改善・整備による成果」のリンケージの抽出を行う予定である。また、外国調査では、デンマークのフォルケホイスコーレの評価について、リュ・ホイスコーレ等のその後の進行状況を調査する。 これらの生涯学習施設の調査を通じて、経営診断・評価の視点、必要条件等を明らかにし、そのモデルの構築を図って行きたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
公民館における公民館運営に関する聞き取り調査の内容が予想したより多く、その整理分析に時間を要した。そのため、その結果をもとにした秋田県の公民館を対象とした予備調査を26年度に持ち越すことになった。 本年度は、上記の持ち越した予備調査と、当初予定の研究作業を行う。
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