2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25381073
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
香曽我部 琢 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (00398497)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 保育者 / 専門性 / 実践コミュニティ / 自己形成 / 熟達化 / 保育カンファレンス |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、まず、前年度の基礎的資料の調査の成果をもとに、どの規模の自治体のどのような保育者にインタビューを行うべきか、その研究対象者を選定し、インタビューを実施した。 そして、予備調査として関係部局の協力のもとに、研究協力者2名に対してインタビューを実施し、そのインタビュー方法と分析方法を検討した。インタビューによって収集した言語データを比較検討し、本調査で用いるインタビュー法について選定を行った。その結果、サンプリング方法としては、LIMとVTRを用いた映像刺激法を用いることとし、分析方法については、TEMとGTA、SCATを選定し、その分析法による結果の相違点を明らかにして、さらにテーマごとにこの3つの分析法を使い分けることとした。 次に、本調査では、関係部局の協力をもとに、本格的にインタビューを20年以上の経験年数を持つ熟達化した保育者に実施した。インタビューによって得た言語データを分析し、その分析方法(TEM、GTAなど)を選定し分析を行った。この研究の成果として、保育者の自己形成が所属する実践コミュニティの在り方につよく影響を受けていることが明らかとなった。そこで、本研究では、保育者の実践コミュニティの在り方について着目し、さらに保育者へのインタビューを行い、実践コミュニティの形成プロセスについてモデル化を行った。 最後に、それらの成果を受けて、次年度以降の研究計画の検討を行った。2ヵ年の研究成果から、保育者の自己形成に実践コミュニティが影響を与えていることが示唆された。そこで、実践コミュニティの再構築を促すような現職向け、養成校向けの2つの研修プログラム策定の計画について検討した。そこで、本研究では保育カンファレンスの有効性に着目し、保育者の実践コミュニティの再構築を促すような保育カンファレンスの在り方について検討すること目的として設定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成26年度中に、計画していた全ての研究計画を終えており、それらの知見は学会や研究会などで発表を行っている。さらに、当初27年度に設定していた、保育者の実践コミュニティの再構築を促すような研修プログラムについてすでに検討を行っており、実際に予備調査として研究プログラムは、3度実施され、そのプログラムの精査が進められている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、研修プログラムの第一次策定(試行モデル)を、夏前までに策定する。具体的には、関係部局の協力をもとに、保育士による研究会と共同で、研究の成果をもとに研修プログラムの試行モデルの策定を行う。試行モデルをもとに、質問紙やインタビューの質問項目を作成する。この質問紙調査によって得られたデータの収集と分析については、統計的な分析によってその特徴や課題について明確に示す。 研修プログラムの精選化による第二次策定は、関係部局の協力をもとに、園内研修と共同で、研究の成果をもとに研修プログラムの試行モデルの精錬化を実施する。精錬化したモデルをもとに、質問紙やインタビューの質問項目を再構成する。最終的には、研修プログラムを完成させて、プログラムとして研究報告書を執筆、印刷する予定である。
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Causes of Carryover |
調査に必要な物品などが比較的安く購入することができたため次年度使用費額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度の研究を進めるにあたって、必要と思われる物品を購入する際に用いる。
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Research Products
(6 results)