2015 Fiscal Year Annual Research Report
日本と韓国における学校図書館の比較と発展の可能性に関する学際的研究
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25381087
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
木幡 洋子 愛知県立大学, 教育福祉学部, 名誉教授 (50315561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 英嗣 大阪教育大学, 大学院連合教職実践研究科, 教授 (50200415)
木幡 智子 三重大学, 人文学部, 非常勤講師 (70580504)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 学校図書館 / 韓国 / 情報社会 / 生涯学習 / 学校図書館ガイドライン / 新しい学力 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 最終年次には、韓国研究協力者による論文2本の翻訳とオーストラリアにおけるビクトリア州教育大臣による学校図書館に関するスピーチを翻訳した。それにより、韓国の学校図書館の歴史と現在の課題を正確に把握することができ、また、かつては学校図書館先進地域であったヴィクトリア州の情報社会化と財政的ひっ迫という現代情勢における学校図書館の変化を把握した。これらの比較により、学校図書館が時代の中でどのように変化し、またその役割を発展させようとしているかを、地域特性の中で分析することができた。 2.日本における学校図書館の変化を把握するために、協力者をさらに募り、情報時代の到来と日本の学校図書館像を総合的に把握する試みとして「情報時代の学校図書館(仮題)」を2016年夏に風間書房から刊行する。同書では、 研究期間における学力に関する教育学の進展に合わせ、学校図書館と学力観の関係について、また、2015年IFLA学校図書館新ガイドラインの翻訳のうち第1章を同書に掲載する。研究成果としては、学校図書館に関する日本の理解を世界的な学校図書館観と比較し、日本の教育館/学力観の変化による学校図書館の位置づけがいまだ不明瞭であることが明確になった。 3.最終年次には、日本教育学会と図書館総合展で発表を行い、研究成果の還元を試みた。その成果として、2016年に東京で開催される国際学校図書館協会(IASL)大会と連動した2016年度全国学校図書館大会での発表が決まっている。韓国と日本の学校図書館を世界的な視野で議論することができる分科会として本研究関係者が担当する。 4.本研究の特徴的な成果としては、韓国研究者との共同研究を開始することができ、韓国の学校図書館についての正確な研究状況を知ることができるようになったことがある。経常研究費だけではできなかったことであり、科研費により初めて可能になったことである。
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Remarks |
学校図書館を総合的かつ学際的に研究することを目的とした研究会のサイト。 本科学研究の成果と進捗状況も掲載。
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Research Products
(8 results)