2013 Fiscal Year Research-status Report
幼児の音楽的表現における動きの要素と音楽的諸要素認識の関係性についての定量的研究
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25381102
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Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Research Institution | Osaka Shoin Women's University |
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Principal Investigator |
佐野 美奈 大阪樟蔭女子大学, 児童学部, 教授 (00341785)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 幼児の音楽的表現 / 音楽的表現育成プログラム / 音楽テスト / 3D motion capture / 動作解析 / 定量的分析 / 質的分析 / 異なる保育形態 |
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| Research Abstract |
これまで行ってきた筆者考案による音楽的表現育成プログラムの音楽的表現の質的分析に加えて、幼児の音楽的諸要素の認識度の変容を、4歳児、5歳児に対して行う筆者作成による音楽テストの結果の定量的分析によって捉えた。特に、平成25年度には、本研究の新たな試みとして、保育形態の異なる2か所の保育園で、日常の保育で行われている音楽的表現の動きの要素に関する動作解析を行った。それは、遊び中心の保育形態のU保育園と、それとは対照的に音楽経験以外でモンテッソーリ・メソッドによる保育形態のK保育園における3歳児、4歳児、5歳児を対象として、毎月初旬と下旬の2回ずつ、継続的に3D motion captureによる音楽的表現における動きを測定し、その結果を定量的に分析するというものであった。平成25年5月に本科学研究費補助金によって購入したMtwによるワイヤレスの小型軽量の3D motion trackerを1個ずつ、各幼児の額に装着し、同時に複数の幼児に対してその測定を行った。その結果として、音楽的表現が行われている過程では、随伴して活発な加速度変化が生じていた。その加速度データについて分析するため、自己相関分析を行った結果、上下に振動し減衰する波形が見られ、強い周期性を有していること、特定のタイムフレームで自己相関係数が大きくなっていることがわかった。さらに、加速度の変化に含まれる特徴的な成分を抽出するため、スペクトル分析、周期性分析等を行った。一方で、音楽経験でもモンテッソーリ・メソッドによる保育形態がとられているM保育園を新たな研究対象園として、その園で行われているモンテッソーリ・メソッドによる活動と音楽的表現に関する観察記録を1年間とり、事例分析を行った。また、筆者作成による音楽テストを、M保育園4歳児、5歳児に対して、平成25年6月および平成26年2月末に実施し、音楽的諸要素の認識度について定量的分析を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初、考えていたよりもMTwの測定内容が、幼児の動きの軌跡を詳細に示すものではなく、加速度データに関する分析にのみ対応するものであったということ、また膨大なデータを有するものであったということから、動作解析に関しては、別のシステムを併用する必要があると考えられた。しかし、新たな研究対象園での質的研究および、音楽テストによる幼児の音楽的諸要素の認識に関する定量的分析については、計画通りに遂行できたためである。また、平成25年度の研究成果に記したとおり、研究成果の一部については、論文や学会発表で示した。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、研究課題申請時と概ね同じ研究計画で進めることを考えている。平成25年度に日常保育における音楽的表現の動きを測定したU保育園とK保育園で、MTwを用いて、筆者考案による音楽的表現育成プログラムを実施した場合に生じた音楽的表現における動きを、3D motion captureによって測定する。音楽的表現育成プログラムの活動は、4段階から成っているため、その段階ごとの活動について測定と動作解析を行う。また、平成25年度から新たな研究対象園となったM保育園の3歳児、4歳児、5歳児に対して、日常の保育の音楽的表現における動きの要素について、平成25年度にU保育園とK保育園で実施したものと同じ方法でMTwによる測定と動作解析を行う。但し、現在までの達成度の理由においても記述したとおり、動作解析に関しては、MVNといった別のシステムを併用することを考えている。
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Research Products
(14 results)
