2015 Fiscal Year Annual Research Report
保育者の自己評価能力向上のための保育実践における「保育プロセスの評価指標」の開発
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25381105
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Research Institution | Osaka University of Comprehensive Children Education |
Principal Investigator |
瀧川 光治 大阪総合保育大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40340939)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
卜田 真一郎 常磐会短期大学, その他部局等, 教授 (20353021)
無藤 隆 白梅学園大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40111562)
新開 よしみ 東京家政学院大学, 公私立大学の部局等, 教授 (50369352)
小寺 玲音 頌栄短期大学, その他部局等, 講師 (50369691)
砂上 史子 千葉大学, 教育学部, 准教授 (60333704)
吉永 早苗 ノートルダム清心女子大学, 人間生活学部, 教授 (80200765)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 保育実践 / 保育方法 / 自己評価 / 評価指標 / 形成的アセスメント / 遊び / 観点 / 育ち |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、保育者自身の自己評価能力(遊び・活動を読み取り、活動を構想する能力)向上に寄与するために、保育実践における「保育プロセスの評価指標」(遊び・活動から何を読み取り、どのように次の遊びや活動を構想するのかの観点や指標)の開発を行うものである。 その結果として、以下のことを示した。 1:保育プロセスの評価においては、「形成的アセスメント」「ダイナミックアセスメント」の枠組みを採用するほうが良いこと。(査定という意味での評価ではない) 2:安心して遊びに入れているか、自分の気持ちや思いを自己発揮しながら遊べているかどうかという評価がベースに必要であること。また、遊びや活動の質的変化や展開を捉えていくためには、その遊びや活動に取り組んでいる姿を捉え、「何に心を動かされているか」といった子どもの思いやめあて(心情・意欲)の読み取りと形成的アセスメントが必要であること。その際、SICSの夢中・没頭の評価指標は有用であること。 3:遊びの見取りの視点は、情緒な安定をベースとして「子どもの思いやめあて」「子どもと他児・保育者との関わり」「子どもとモノ(物的環境など)との関わり」を読み取り、さらにその遊びや活動に特有の視点を持って読み取ることが有益であること。そのために保育中だけではなく、保育中の子どもの様子の写真を使う方法も有益であること。そのような考え方をもとに、いわゆるルーブリックのような枠組みで遊び(保育プロセス)を評価するための指標が提示可能なことを示した。
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