2014 Fiscal Year Research-status Report
専門学校が養成する「能力」に関する検討―教員への量的・質的調査を中心に
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25381108
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
植上 一希 福岡大学, 人文学部, 准教授 (90549172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧本 知加 東海大学, 熊本教養教育センター, 講師 (10585011)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 質的調査 / 量的調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、主に以下の3つの柱に沿って研究を実施した。 ①専門学校の教育組織に関する検討:専門学校の教育組織の構成原理やそれとの教育との関係性に関する検討は、まったくなされていない。本研究が主たるテーマとする専門学校教員の能力観を見る土台として、そもそも専門学校教員がいかなる組織のもとにおかれているのかの検討が不可欠と考えその点についての検討を実施した。具体的には、専門学校への量的調査および質的調査をもとに、専門学校の種類によって、その教育組織が大きく異なること、そして、その組織原理により、求められる教員像や教員としての資質能力が異なることが明らかとなった。その点について、平成27年度において学会報告をする予定である。また、美容師養成の専門学校研究を行っている竹井沙織氏を招いて、竹井氏の調査先の美容専門学校の教育組織の構成原理と教育との関係性についても理解を深めることができた。 ②専門学校の教職員の実態に関する調査:並行して、専門学校の教職員の実態に関する調査も行った。とくに、日本工学院専門学校に関しては、実地調査ならびに聞き取り調査を複数回行い、各学科の教職員の資質や置かれた状況について、教職員の意識を把握することができた。こうした調査から得られた点をまとめて、平成27年度において学会報告等を行う予定である。 ③専門学校をめぐる制度政策状況に関する検討:専門学校をめぐる政策動向は変化が著しい。とくに、「職業実践的な教育に特化した枠組み」を巡る議論は、専門学校教育に大きな影響を及ぼす。政策動向や、それに対する専門学校の以降について、政策研究および専門学校関係者への聞き取り調査等を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画はおおむね順調に進展している。研究過程の中で、基礎的な点の確認が必要となったため、本年度はその点に力をかけたが本研究を遂行する上で不可欠な作業だったと考えている。共同研究者の瀧本氏の出産があったため、学会報告や調査を見送ったものもあるが、それらは平成27年度に行いたい。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は平成26年度に実施した調査、検討の成果を学会で報告し、さらには論文化することを第一の作業課題とする。また、必要な調査を随時実行し、それらをもとに報告書を作成することを第二の作業課題とする。
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Causes of Carryover |
瀧本氏の出産などがあり、予定していた学会報告ならびに調査等を平成26年度は実施しなかったため繰越金が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記の理由で、平成26年度に実施予定だった学会報告ならびに調査等を平成27年度実施する。
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Research Products
(2 results)