2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25381135
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
西本 裕輝 琉球大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (20301393)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 学力 / 沖縄 / 離島 / 高校生 / モデルの存在 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年は追跡調査を行う二年目であった。沖縄県本島内に位置する県立高校(普通科進学校)2校と県内離島に位置する県立高校(普通科進学校)1校の2年生、合計671名を対象として調査を実施した。 まず本島と離島との学力の差であるが、偏差値に換算して約10の差があることが確認された。このことから離島の状況の厳しさがあらためて確認された。また分析結果からその差を生み出す要因の一つとして考えられるのが「モデルの不在」である。例えば、両親の大卒率を比較すると、本島内の進学校が40%以上であるのに対して、離島では10%程度に留まっている。 沖縄県内には全部で9つの大学が存在するが、それらはすべて本島内に位置し、離島には存在しない。したがって離島の高校生たちは大学を身近に感じたり大学生と触れ合ったりする機会は著しく少ないと言える。そうした状況では、そもそも大学進学が将来の進路の選択肢にすら入らない子どもたちがどうしても多くなってしまう。そうした状況で両親や兄弟、親戚が大卒でなければ、大学を意識することもほとんどないだろう。データからはそのような現状が明らかになった。 しかしもし大学生と触れ合ったり大学を身近に感じる機会が増えれば、目標とする自分物ができ、大学進学意欲や学習意欲が高まる可能性がある。それを解消するための方策として、琉球大学サテライトキャンパスの活用や琉球大学生と離島の高校生との交流である。本研究ではそうした試みの効果の検討も始めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査の実施も二年目となり、継続調査も行う予定である。三年間の追跡調査のデータがそろえば、さらに詳細な分析が可能となる。よっておおむね順調に進展していると言って差し支えない。
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Strategy for Future Research Activity |
三年目となる27年度は本研究の最終年度となる。追跡調査では高校3年生を対象として、質問紙調査を行い、詳細なデータ分析を行う。一方で、琉球大学の学生と離島の高校生との交流を促進することにより、モデルの存在が学力に及ぼす効果についても検討する。
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Research Products
(1 results)