2014 Fiscal Year Research-status Report
3DCG制作を中心とした美術教育における協同学習の機能を活かした表現指導法
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25381186
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
上山 浩 三重大学, 教育学部, 教授 (90223510)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 美術教育 / 表現領域 / 3DCG表現 / アニメーション表現 / 協同学習 / 協調学習 / 学びの共同体 / 発達の最近接領域 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,協同学習の考え方と手法を援用することにより美術教育において3DCG制作を教材として実施可能とすることを目的とした基礎研究である。本年度は,主に以下を行った。 1)昨年度の研究を元に,増補・改良したデータ取得・分析用のコンピュータシステム(ハードウエア,ソフトウエア(3DCG制作用+作業履歴記録用))及び,環境や課題などの実験用の授業デザインを用いて,中学生を対象とした予備実験を行った。 2)上記を元に,コミュニケーション・記録用カメラの位置などを改良し,さらに小学生向けに開発した授業デザインにて,小学5年生1クラス33名3クラス(計99名)を対象に実験的授業を行い,延べ26グループ各約90分間の履歴のデータを得た。そのデータの分析の結果,協同学習による3DCG表現活動において,意欲,充実感,学習内容の充実に影響する要素として,a)たずねる(聞く)-教わる-実感する-他者に教えるの連鎖,b)自らの表現に他者から関心を持たれていることの実感,c)教えた側も教えたことがうまくいっていると感じること,d)教え・教えられた相手から率直な評価を受ける,等の重要性を指摘することができた。 これらの内容は,その途中経過を前年度の成果の報告を含め,美術教育学(美術科教育学会誌)第36号に論文として投稿し掲載された。また,本年度終了時点までの内容は,上越教育大学において開催された第37回美術科教育学会全国大会にて,平成27年3月28に口頭発表として報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者の実父の重篤な疾病罹患および死去に伴う昨年度の遅れを十分に取り戻した。昨年度に論文にまとめることができなかった事項に加え,本年度実施した内容を論文にまとめることができた。また,中学校と小学校の2校種にて実験的な授業を実施でき,重要なデータを得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年同様の推進方策により,目的としている十分な成果を得ることができると考えられる。
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Research Products
(2 results)