2013 Fiscal Year Research-status Report
家庭科教員の専門的力量形成に関する研究ー京都府立高校男女共修家庭科の史的分析ー
Project/Area Number |
25381190
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
井上 えり子 京都教育大学, 教育学部, 教授 (90314567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朴木 佳緒留 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (60106010)
榊原 典子 京都教育大学, 教育学部, 教授 (90141473)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 男女共修家庭科 / 高等学校家庭科 / 京都府立高校 / 家庭科教員の専門的力量形成 |
Research Abstract |
京都府立高等学校家庭科研究会の関係者に調査協力を依頼し、京都府の男女共修家庭科に関する資料の収集と聞き取り調査を進めてきた。平成26年5月現在、京都府立山城高校、京都府立鴨沂高校、京都府立北桑田高校などに保管されていた会議資料や授業で使用した教材および試験問題などをPDFデータ化し、公開するための準備を進めている。また、当時、使用されていた教科書、指導書、資料集などの収集と整理も行っている。関係者への聞き取り調査は、京都市内の状況をよく知る元教員および現職教員への聞き取り調査と丹後地域(京丹後市)で活躍された元教員を対象して複数回実施した。加えて、資料集の作成および販売にかかわった元出版社社員への聞き取り調査も実施した。 収集した資料および聞き取り調査の分析から、京都府立高等学校家庭科研究会の研究組織と研究方法の概要が明らかになった。これらの一部については、平成25年6月の第56回日本家庭科教育学会において「京都府立高等学校男女共修家庭科実践史研究2ー府立研究会の指導資料についてー」を発表した。加えて、同年6月~10月発行の雑誌『家庭科研究』(NPO家庭科研究者連盟編集発行、2013年6月号、8月号、10月号、芽ばえ社)に、「京都府立高校の男女共修家庭科の歩みから学ぶ(1)」、「同(2)」、「同(3)」として、その概要を発表した。 今後は、京都府の共修家庭科のカリキュラムおよび授業を詳細に検討することで、家庭科教員の専門的力量形成がどのようにして達成されたのか、を明らかにしたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた資料の収集および聞き取り調査は順調に進んでいる。資料の整理と分析も順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
収集した資料は、かなりの点数に及び、個人情報も含まれていることから、資料の公開にあたっては制限が必要があり、どのような形で公開していくか、を現在検討中である。これらの資料は、1970年代から80年代の京都において、高校家庭科の独自の教科理論と教育方法が形成された過程を如実に示すものであり、今後、その道筋を正確に辿ることができるよう、資料整理と分析を進めていきたい。 加えて、京都府の共修家庭科のカリキュラムおよび授業を詳細に検討することで、家庭科教員の専門的力量形成がどのようにして達成されたのか、を明らかにしたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
収集した資料が膨大であったため、資料整理の方法の検討ために時間を割いた。このため、実際の作業は次年度に持ち越すこととし、作業用の人件費を次年度に残した。 当初の計画に基づき、資料整理のための人件費に使用する予定である。
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Research Products
(4 results)