2013 Fiscal Year Research-status Report
音楽科の学力のミニマムスタンダードに関する実証的研究
Project/Area Number |
25381205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
山中 文 高知大学, 教育研究部人文社会科学系, 教授 (10210494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三村 真弓 広島大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (00372764)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 音楽づくりの段階性 / 音楽づくりカリキュラム / 共通事項 / 教育内容 |
Research Abstract |
まず、[共通事項]の内容調査として、英国のナショナルカリキュラムの調査やアメリカにおける1970年前後の教育カリキュラムの調査を行った。そして、我が国の音楽科における、1980年代から[共通事項]にいたる教育内容論の文献・資料を収集し、分析を行った。これらについては、今後の課題を踏まえ、26年度に発表予定である。 また、それを踏まえ、高知大学教育学部附属小学校と連携して、音楽づくりに焦点をあてて、[共通事項]との関連から段階性を検討した。具体的には、以下の通りである。①同附属小学校2~6年生591名を対象とした音楽づくりの授業に関する関心調査と、同附属小学校で1990年代から行ってきた音楽づくりの授業の収集と分析。関心調査では、興味を持った音楽づくりを聞いた上で、どこが好きか、どんな工夫をしたかを問うものである。②児童の音楽づくりにおける気づきやこれまでの音楽づくりの授業の分析から、【共通事項】との関連で段階性を検討し、1年間に3回計6カ年18回分の音楽づくりカリキュラムを作成した。 成果は、「音楽づくりを中心としたカリキュラムの基礎的研究 -高知大学教育学部附属小学校児童の音楽づくりに関する関心調査から-」というテーマで高知大学教育学部研究報告(第74号21-34頁、2014年3月)に発表した。また、同校が指定を受けた国立教育政策研究所教育課程研究指定事業【音楽】研究とタイアップして附属小学校第2回公開授業研究会を開催し、学外研究者、実践者らとともに協議を行った。実践現場への還元としては、県内市教研(土佐市、高知市等)での講話や「2014ミュージックメッセ in KANTO」の講座等で講座を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
25年度に計画している国内外の教育内容研究・授業研究動向の収集と整理は行ってきており、概ね予定どおりであるが、まだ成果としては発表していない。また、モデル授業の開発と試行は26年度に計画していたが、25年度中に試行を発表することができた。よって、研究の部分によって成果の発表状況に差があるが、進行としては順調であるため、(2)の区分とした。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、収集整理を行ってきた教育内容・授業研究の動向について、さらに追加資料を調査するとともに、成果を発表する。 また、昨年度作成した「音楽づくりカリキュラム」を精査し、追試可能な事例集としてまとめる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
科研分担者等との打ち合わせ旅費を予定していたが、分担者とは別予算の業務で会い、空き時間に打ち合わせすることができたため、旅費支払い分が不要になった。 科研分担者等と検討した結果、本年度授業試行において授業協力者に支払う謝金等として使用することを計画している。
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