2014 Fiscal Year Research-status Report
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25381275
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
何森 仁 神奈川大学, 工学部, 教授 (20409923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上垣 渉 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 教授 (70252327)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 数学教育 / 教材・教具 / 変形サイコロ / 正多面体・準正多面体 / 数列教材 |
Outline of Annual Research Achievements |
2013年度は、確率・統計及び図形・幾何における教材・教具研究の到達点と問題点を整理しながら、カリキュラム及びそれに適した教具・教材の研究・開発を研究することを計画して、研究を行った。確率・統計では「サイドタ」(変形サイコロ)の指導法のまとめと、タブレットを使っての授業を研究した。また、研究分担者の上垣渉氏の協力で和算における図形的問題をもとに、図形教育の検討を行った。そこで、正多面体・準正多面体が容易に作ることができ、それらも面と辺と頂点の関係が能動的に理解できる教具を開発した。この多面体作成パーツ「スケルドロン」を初年度内に完成することができた。 2014年度は、開発した多面体作成パーツ「スケルドロン」を使って数学教育の効果の研究・検証をおこなった。大学での、高校生対象の公開講座で実際に高校生に多面体や準正多面体を作ってもらい、その性質等を考えてもらった。大変好評で「高校の授業でも使ってほしい。」「頭で考え発想力が高まった。」等の意見があった。また、数学教育の研究会で、「スケルドロン」を発表をすると「是非授業で使いたい」と中学と高等学校の先生からあった。問題点は、大量生産でないのでコストがかかり、今のままでは実際に先生方に提供できないのが残念である。また、図形教育だけでなく数列の指導などにも有効な、教材・教具として、自由に磁石でお互いに付けることができる立方体のパーツを試行錯誤して開発した。仮称を「M-キューブ」というが、2015年度になってすぐに製作に入る予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度と同様に、2年度目もほぼ順調に研究は進んでいる。 ・統計教材の「10cm切り」はその教材の改良が進み、多くの高校の先生の協力もあり、その結果等をまとめる段階にきている。 ・確率教材の「サイドタ」(変形サイコロ)による、確率授業実践は、多くの中学高校の先生の協力で、その成果がまとまりつつある。 ・図形・幾何における教材・教具研究においては、多面体作成パーツ「スケルドロン」が、予想以上に図形の教育的効果がみられる。 ・図形教育や数列の指導の為の「M-キューブ」の設計ができ、サンプルもできた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度も、多面体作成パーツ「スケルドロン」を使って数学教育の効果の検証・研究をおこなう。数名の高校の先生に、実際に「スケルドロン」を授業で使ってもらうことも考えている。また、図形教育や数列の指導の為の「M-キューブ」も、実際の授業での教育効果を検証していく。 最後に研究の成果として、数と図形と確率・統計の具体的なカリキュラムや教材・教具を使った数学の授業案まとめて、冊子を作る予定である。
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Causes of Carryover |
教材製作が、少し安価にできたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
各地の中学・高校への出張研究費として使いたい。
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Research Products
(1 results)