2013 Fiscal Year Research-status Report
非定常熱流体解析に基づいた熱流体を利用した3軸方向加速度センサーの設計開発
Project/Area Number |
25390047
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
大上 芳文 立命館大学, 理工学部, 教授 (30203722)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DINH XuanThien 立命館大学, 理工学研究科, 研究員 (40469200)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | ナノマイクロセンサー / 加速度センサー / 数値流体力学 |
Research Abstract |
本年度の解析は,装置全体を考慮し,ヒーターが円形のもの(モデル1),装置全体を考慮し,ヒーターを4分割したもの(モデル2)の2種類のモデルを作製し,センサーとして性能を解析した. (1) モデル1の解析結果 ax=0~10,az=1~10の範囲において,加速度azによるΔTx ,ΔTx1,ΔTx2への影響は,加速度axと比べ,それぞれ0.0187×100 = 1.87[%],0.0205×100 = 2.05[%],0.0164×100 = 1.64[%]となった.また,加速度azによる影響は,ΔTx2<ΔTx<ΔTx1の順に大きくなる.加速度axによるz1,2サーミスタでの標準状態との温度差ΔTz1,ΔTz2への影響は,加速度azと比べ,0.0654×100 = 6.54[%]と,0.0957×100 = 9.57[%]である. (2) 解析モデル2の解析結果 ax=0~10,az=1~10の範囲において,加速度azによるΔTx ,ΔTx1,ΔTx2への影響は,加速度axと比べ,それぞれ0.0135×100 = 1.35[%],0.0140×100 = 1.40[%],0.0168×100 = 1.68[%]となった.加速度azによる影響は,ΔTx<ΔTx2<ΔTx1の順に大きくなる.ΔTx(= Tx1-Tx2)の計算を行う方が僅差ではあるが,加速度azによる影響が少ない検出方法である.加速度axによるz1,2サーミスタでの標準状態との温度差ΔTz1,ΔTz2への影響は,加速度azと比べ,0.0873×100 =8.73 [%]と,0.2173×100 =21.73 [%]であり,特に サーミスタで,加速度axによる影響が顕著に出る. このような干渉は望ましくなく,さらなるセンサーの最適化,また,実験的検証が必要である.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
数値シミュレーションに関しては,ほぼ予定通りに進んでいる.しかし,実験については進展していない.これは,当初の予定よりも加工費がかかることが明らかになったためである.雛形の作製に数百万円オーダーの予算が必要であり,実行は難しい.
|
Strategy for Future Research Activity |
実験に関して,マイクロサイズの装置を作ることは,予算の限界を超えるため不可能である.しかし,マクロサイズであれば,十分に作製が可能である.サイズのオーダーの変更に伴う運動方程式の相似性の確認などの,基礎的なシミュレーションを行い,実験の妥当性を明らかにしながら,研究を進めることとする.
|