2014 Fiscal Year Research-status Report
非定常熱流体解析に基づいた熱流体を利用した3軸方向加速度センサーの設計開発
Project/Area Number |
25390047
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
大上 芳文 立命館大学, 理工学部, 教授 (30203722)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DINH XuanThien 立命館大学, 理工学研究科, 研究員 (40469200) [Withdrawn]
福留 功二 立命館大学, 理工学部, 特任助教 (70710698)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 加速度センサー / 熱流体 / MEMS |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は,実験用加速度センサーの作製を重要項目としている.本来,加速度センサーの大きさは数ミリ程度を対象としていたが,実際のMEMS技術を用いた加工費は本研究の予算を超えることが明らかとなった.そのために,大きさを数センチ程度に拡大し,MEMS技術は用いずに,実験用加速度センサーを作製することにした. 加速度センサーのスケールが異なる場合,その中の熱流動も異なり,これまでの数値シミュレーションの結果がそのまま使えるとは限らない.スケールを変更しても従来の温度分布が維持されるようにヒーター温度などを調整することとし,まず,スケールと温度の関係を明らかにする数値シミュレーションを行った.その結果,グラフホフ数を一致させることで同じ温度分布が得ることができることが確認された. しかし,このグラフホフ数を維持した状態でセンチメートル程度の大きさの加速度センサーを制作するとなると,ヒーターと外壁の温度差が1[K]未満となってしまうため,対流が支配的でない範囲内でのグラフホフ数の変更などを行わなければならないことが新たな問題となることも明らかとなった. そこで,加速度センサーの外壁温度と内部の気体の関係を,数値シミュレーションによって解析した.その結果,外壁温度が上昇した場合,内部の気体の温度分布は対流の影響が小さくなる方向に変遷して行くことが明らかとなった. 最後に,実験用加速度センサーの作成に向けた解析モデルの検討を行った.代表長さを ,ヒーターからの発熱量16[mW],外壁温度300[K],体膨張係数 とした.z軸方向の加速度を-1Gで一定とし,x軸方向の加速度を0.1G,0.2G,0.3Gと0.1ずつ増加させ,1Gまでの10パターンについて定常計算で数値計算を行い,得られたデータを実験に資することとした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本来は数mm程度の大きさの実験用加速度センサーを,本学にあるMEMS作製装置を用いて作製する予定であったが,本装置では作製困難な箇所があることが明らかとなった.外注することも考えたが,予算が大幅に超えてしまう.そのために,MEMS技術を使わなくても良いように,スケールを大きくして実験用加速度センサーを作製し,今後の研究に資するデータを得ることとした.その結果,数値シミュレーションや設計の一部をやり直す必要が生じ,少し,予定より遅れることとなった.
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Strategy for Future Research Activity |
前述のように,スケールアップした実験を行い,今後のMEMS技術による装置の製作に資するデータの収集を行うこととする.
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Causes of Carryover |
前述のようにやや計画が遅れているために,海外での研究発表を2015年度に移行したため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2015年7月にソウルの国際会議で発表を行う.その航空券代として使用する.
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