2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25390067
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
加藤 正史 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80362317)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 電子・電気材料 / 電子デバイス・機器 / 材料加工・処理 / 省エネルギー / 半導体物性 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度の研究実績である、様々な表面処理を行ったn型4H-SiC(0001)および(000-1)面の表面再結合の温度依存性に関する実験結果を受けて、当該年度においては以下の研究実績を得た。 n型4H-SiC(0001)および(000-1)面の表面再結合速度の温度依存性について、数値解析と比較することにより定量的な値を得た。その結果、n型4H-SiC(0001)および(000-1)面の表面再結合速度は温度に対してほぼ不変であることがわかった。この温度依存性のない現象は表面の処理として化学機械研磨、化学エッチング、プラズマエッチングを施しても同じであった。 また、(1-100)面および(11-20)面を有するn型4H-SiCエピ膜も入手し、実験を実施している段階である。 さらには(0001)および(000-1)面のp型4H-SiCエピ膜も入手し、実験結果を得ているが、数値解析においてn型のものよりも考慮すべきパラメータが多いため、定量的な検討に至っておらず、今後の課題である。 一方、上記の取り組みの過程において、表面再結合速度を評価するためのキャリアライフタイム測定について次の注意点を明らかにした。それはキャリアライフタイム測定において一般的に用いられるマイクロ波のプローブは、半導体内部の励起キャリアの密度がドーピング濃度を超えた場合、正確なキャリアライフタイムを示さないことである。したがってキャリアライフタイム測定は低水準注入の条件で行うべきであり、上記の表面再結合速度の定量化も低水準注入条件での測定を基にして行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画していたn型4H-SiC(0001)および(000-1)面の表面再結合速度およびその温度依存性についての定量化について結論を得ており、さらに他の面およびp型についての評価も順調に実施しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
n型4H-SiC(1-100)面および(11-20)面の表面再結合速度の定量化を行い、さらにp型4H-SiC(0001)および(000-1)面についても同様の実験を実施する。また、可能であればpinダイオードの特性による表面再結合速度の確認も行う予定である。
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Causes of Carryover |
購入物品について当初予定より若干金額を抑えることができたため、予定金額との差額を次年度に繰り越す。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の交付金と合わせて、予定している物品を購入する。
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Research Products
(11 results)