2014 Fiscal Year Research-status Report
多値多層記録と超解像再生を同時に達成するInSb不定比酸化物薄膜の作製と機構評価
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25390106
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
島 隆之 独立行政法人産業技術総合研究所, 電子光技術研究部門, 主任研究員 (10371048)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 大容量光記録 / 超解像再生 / 多値記録 / 多層記録 / アーカイブ / 酸化物 |
Outline of Annual Research Achievements |
光ディスクを利用した情報アーカイブに関して、記録の多値化、多層化、超解像再生がともに期待される機能性材料(InSbOx, 組成比x≦4)を用いた大容量化の検討を進めている。これまでに、予め一定量の酸素を含むターゲットをアルゴン雰囲気下でスパッタリングすることで機能性薄膜の成膜再現性を十分に確保した。多層化と超解像再生が光学的に両立し得る酸素比条件の一例(x=3程度)を導出し、そのときの光学定数(屈折率=2.6, 消衰係数≦0.5)など、基礎的な物性を評価した。また記録機構の一因として、ZnS-SiO2膜との積層時に600℃加熱で5%の膜厚増加があることを明らかにし、変形記録が成される可能性を見出した。また超解像再生機構として機能性薄膜の昇温に伴うバンドギャップシフト[1]に由来する可能性を指摘していたが、波長405 nmにおける特性評価を行ったところ、薄膜を900℃で2時間加熱後は、室温と600℃の間で可逆的な光学特性変化があることを実験的に明らかにした。併せて、成膜直後は電気的に絶縁性を示していたが、同条件で加熱処理後は、材料系本来の特長である電気伝導性[2]が現れることを確認した。最終年度は記録多値化の可能性を中心に検討を進め、記録大容量化へのコンセプト構築に向けた取り組みをまとめる。[1] M. Yamamoto et al., Jpn. J. Appl. Phys. 43(2004)4959, [2] N. Kikuchi et al., Vacuum 65(2002)81.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多値記録に係わる研究テーマ以外は、一定程度の研究成果が得られており、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
多値記録に係わる研究テーマの検討に早期に取り組み、多値化、多層化、超解像再生の3つを同時に達成する可能性についてまとめていく。
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Causes of Carryover |
定常的に購入している消耗品等で研究テーマの遂行が一定程度できたことに加え、昨年10月から本課題とは別の業務も担当することになったことから、当初予定していた予算使用計画に変更が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
昨年度の当初の予定どおり、多値記録に係わる実験を行うため、任意波形発生器他、必要な機材を購入する。また予算の一部を実験補助に係わる人件費に充当する予定である。
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Research Products
(3 results)