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2014 Fiscal Year Research-status Report

数論多様体のp進コホモロジー

Research Project

Project/Area Number 25400023
Research InstitutionTokyo Denki University

Principal Investigator

中島 幸喜  東京電機大学, 工学部, 教授 (80287440)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2018-03-31
Keywordsp進重み系列 / p進重みフィルトレーション / クリスタル的手法 / 無限小コモロジー / 狭両立性 / 反変関手性
Outline of Annual Research Achievements

平成25年度の研究概要で述べたように、平成25年度にまず、底スキームが対数的点のファミリーである場合を拡張し、対数的点のファミリーの系列を考えた。そして、そのファミリーの系列に対する遺伝的分裂切除単体的な半安定型対数代数多様体という新概念を考え、その多様体に対し、p進重みフィルトレーション付き複体をクリスタル的手法で構成した。結果として、その多様体の対数コホモロジーに対するp進重み系列とp進重みフィルトレーションをクリスタル的手法で構成していた。
上の結果を使って、平成26年度は混標数体上の固有多様体の無限小コモロジーのp進重みフィルトレーションを構成した。その構成の概要は以下の通りである。
まず、de Jong教授の半安定化定理を使って、混標数体上の固有多様体を遺伝的分裂切除単体的な半安定型代数多様体を用いて特異点解消する。無限小コモロジーはドラームコホモロジーによって、解釈されるので、与えられた無限小コモロジーは特異点解消した遺伝的分裂切除単体的な半安定型代数多様体の一般ファイバーのドラームコホモロジーとして、記述される。さらに、このドラームコホモロジーは、辻雄教授の比較同型によって、遺伝的分裂切除単体的な半安定型代数多様体の特異ファイバーのクリスタルコホモロジーとして、記述される。したがって、平成25年度に構成したp進重みフィルトレーションを無限小コホモロジーのフィルトレーションに移すことができる。問題はこのフィルトレーションが特異点解消した遺伝的分裂切除単体的な半安定型代数多様体によらないことを示すことにある。この基本的問題は標準的な議論とp進重みフィルトレーションの狭両立性によって示すことができる。
さらに重要な幾何的性質として、p進重みフィルとレーションの反変関手性を示した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成25年度の達成度に書いた通り、平成25年度に構成した対数クリスタルコホモロジーのp進重みフィルトレーションと辻雄教授の比較同型のおかげで、無限小コモロジーのp進重みフィルトレーションを構成する準備ができていた。
二つの特異点解消が細分をもつことは標準的な議論で示すことができ、対数クリスタルコホモロジーのp進重みフィルトレーションの狭両立性を示すことができた(特殊化の議論を使う)ので、このフィルトレーションが特異点解消によらないことが示せた。

Strategy for Future Research Activity

平成25年度、26年度の研究から派生したClemens-Schmid(完全)系列の研究をする予定である。この研究には、PD-envelopeが病的なため、クリスタル的手法だけでは恐らくうまくいかない。そこで、収束コホモロジーを積極的に利用し、Clemens-Schmid(完全)系列を収束コホモロジーの(完全)系列として、構成したい。

Causes of Carryover

繰越額と入金の合計を完全に使用できる支出項目を年度末に選定できなかったため、残額2574円が残った。

Expenditure Plan for Carryover Budget

近隣の大学の研究集会の交通費等で差額分を使用する予定である。

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Published: 2016-05-27  

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