2015 Fiscal Year Annual Research Report
一般化された量子群と関係する代数系の表現論について
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25400040
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
山根 宏之 富山大学, 大学院理工学研究部(理学), 教授 (10230517)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ホップ代数 / スーパーリー代数 / ルート系 / コクセター亜群 |
Outline of Annual Research Achievements |
一番の成果は一般化された量子群の既約表現に関する論文が出版された事である。Kを体とする。KxをKから0を除いた集合とする。Aを有限階数自由アーベル群とする。写像X:AxA→KxをX(a+b,c)=X(a,c)X(b,c),X(a,b+c)=X(a,b)X(a,c)を満たすものとする。このようなXを双準同型写像という。任意の双準同型写像Xに対して一般化された量子群とよばれるK上の結合代数U(X)が定義される。tが有限次元複素単純リー代数Gの不変形式のときにX(a,b)がqのt(a,b)乗であるときでqが一のべき根でないときU(X)は通常の量子群Uq(G)でありqが一のべき根のときU(X)は小さい量子群uq(G)である。同様にしてA-G型のスーパーリー代数Sの量子群Uq(S)もU(X)で実現できる。U(X)の有限次元既約表現の分類を与えた共著論文が最近受理され出版された。この論文での方法はSの有限次元既約表現の分類を与えたカッツの定理の別証明を与える。この論文では以前山根が共同研究者と導入した一般化されたルート系の公理の改良系も与えた。この事によりSのルート系の2倍の部分を取りさったルート系も一般化されたルート系である事がより簡単に示せるようになった。それをさらに改良した一般化されたルート系の公理を導入した論文も受理され出版された。その論文では一般化されたルート系Rに付随するワイル亜群(の中で普遍なもの)はRの基の基底変換を表すという事に焦点をあててRの新しい公理を与えた。その公理に用いてハリス・チャンドラ理論に関する共著のプレプリントを改良中である。
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Research Products
(9 results)