2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25400043
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
村井 聡 山口大学, 理工学研究科, 准教授 (90570804)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | cd index / f-列 |
Research Abstract |
凸多面体やセル複体の面の個数の研究は、数え上げ組合せ論の分野における主要な研究テーマの一つである。数学的には面の個数の情報はf-列と呼ばれる数列として定式化される。面の個数の研究において、1991 年に Bayer と Klapper はf-列よりもさらに詳しい情報を持つ凸多面体の組合せ論的な不変量として、cd指数と呼ばれる概念を提唱した。cd指数はf-列よりも詳細な情報を持ち、凸多面体の構造を解析する為の重要な指標の一つとして現在非常に注目を集めている。当該研究の主要な研究目的の一つはこのcd指数を代数的な立場から研究することである。 本年度はcd指数を可換環論を用いて研究するための新しい手法を開発することを目標とし、研究を進めた。本研究の研究成果として、squarefree P-加群と呼ばれる新しい概念を考案し、この概念を用いてcd指数を代数的に調べる為の新しい手法を確立することに成功した。また、この研究の過程で、cd指数の理論が凸多面体だけでなく、一般の多面体的複体や正則CW-複体に拡張できることを発見し、cd指数の理論が凸多面体だけでなくより広い数学的対象に対して展開できることを発見した。さらに、導入した新しい研究手法を用いて、cd指数の厳密な上限を求めることに成功した。これまでcd指数の下限に関する研究は幾つか進められてきたが、上限に関する研究は全く新しいものである。これらの研究結果は学術論文として取りまとめ、現在国際学術雑誌に論文を投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の研究目標であった cd指数を可換環論を用いて調べる研究手法の開発に成功し、研究は計画通りに進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の主要なテーマは、凸多面体のcd指数の研究とサイクルとn次元球面の直積の三角形分割のf-列の研究である。平成25年度の研究において、cd指数に研究には一定の成果を得ており、今後は主にサイクルとn次元球面の直積の三角形分割のf-列の研究に力を入れて取り組む。特に、サイクルとn次元球面の直積の三角形分割のf-列の上限に関する研究を進め、f-列の厳密な上限を求めることを当面の目標として研究を進める。
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Research Products
(3 results)