2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25400086
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
平澤 美可三 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00337908)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 結び目 / 絡み目 / アレキサンダー多項式 / 多項式の零点 / ザイフェルト曲面 |
Outline of Annual Research Achievements |
結び目のアレキサンダー多項式は古典的な研究対象であり、様々な研究がなされている。これまでの既存の研究はその係数に注目したものが大多数であるが、最近では計算機によって、多項式だけでなく零点までを計算し、平面上にプロッットすることで様々な考察が進んでいる。特に零点の実部について、交代結び目においては-1以上になるといった興味深い予想が懸案の問題になっている。零点の配置としては、全て実数になるもの、全て複素数平面内の円周上にあるもの、また、その両方に渡っているものが特に興味深い。まず前年度に引き続きコクセター絡み目と呼ばれるファイバー絡み目のクラスとその一般化のクラスを調べた。特異点絡み目のファイバー曲面を与えることで興味深いディバイドの絡み目についても注目し、その安定性についての実験結果からの考察を行った。これらの考察から、まずはスラロームディバイド絡み目の一般化である樹状絡み目について零点を調べる方向を定め、研究を遂行した。ここではファイバー絡み目でない絡み目も対象としている。これによりモンテシノス絡み目についても、零点の配置に関して理解が深められ、過去に得られた結果の証明も簡略化できると期待される。結び目のアレキサンダー多項式の零点に関するこれまでの研究成果を、トポロジーシンポジウムで招待講演し、セルビアで行われたセルビア数学会、韓国で行われたICMサテライト会議において英語で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は丁度中間の年度であり、前年度の成果をシンポジウムや海外の国際集会で発表した上で、さまざまな考察から研究を進めている。これにより、順調に進展していると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度が最終年度であり、研究成果を纏めると共に更に発展させてゆく。
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Causes of Carryover |
残金となった1,526円について当初は旅費として使い切る予定であったが、年度末の最後の出張において見込みよりも若干少額で済んだため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の旅費に組み込み、速やかに使用する。
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Research Products
(3 results)