2015 Fiscal Year Research-status Report
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25400097
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
亀子 正喜 芝浦工業大学, システム工学部, 教授 (50270343)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | チャウ環 / 分類空間 / コホモロジー / ホッジ予想 / テイト予想 / ループ空間 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は (1) 過去において分類空間の自由ループ空間のコホモロジーと有限シュバレー群のコホモロジーが同型になる例としてスピン群を取り上げ mod 2 コホモロジーが同型になることを示した。その結果をまとめて2013年度に書き上げて投稿し受理されプレプリントサーバー arXiv にアップロードした論文 “Cohomology of classifying spaces of loop groups and finite Chevalley groups associated with spin groups” が査読付き学術論文として国際的な学術誌 Topology and its applications に掲載された。 (2) Pirutka と Yagita の整数係数テイト予想の反例についての論文に着想を得て Totaro の本にあげてある問いに答える形でチャウ環から普通のコホモロジーへのサイクル写像が単射にならないような有限群で最小である可能性のある有限群を構成した。この結果をまとめて2014年度に書き上げてプレプリントサーバー arXiv にアップロードした論文 “On the cycle map of a finite group” が査読付き学術論文として国際的な学術誌 Annals of K-theory に受理された。 (3) Antieau の射影線形群の分類空間を用いた整数係数ホッジ・テイト予想の反例の構成についての結果をすべての素数の場合に一般化し、論文 ”Representation theory and the cycle map of a classifying space“ を書き上げプレプリントサーバー arXiv にアップロードした上で学術雑誌に投稿している。2016年5月現在審査中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究結果が論文にまとまりそれが査読付き学術論文として受理、掲載されているという点では成果はあがっている。今年度は (1) 2013年度に書き上げて投稿し受理された論文 “Cohomology of classifying spaces of loop groups and finite Chevalley groups associated with spin groups” が査読付き学術論文として国際的な学術誌 Topology and its applications に掲載された。 (2) 2014年度に書き上げてプレプリントサーバー arXiv にアップロードした論文 “On the cycle map of a finite group” が査読付き学術論文として国際的な学術誌 Annals of K-theory に受理された。 (3) Antieau の整数係数ホッジ予想の反例についての結果を一般化し、論文 ”Representation theory and the cycle map of a classifying space“ を書き上げプレプリントサーバー arXiv にアップロードした。 その一方で当初計画では当該研究の第一歩であるはずの射影一般線形群PGL_3(C) の分類空間の自由ループ空間の mod 3 コホモロジー環の環構造についての成果をまとめて論文の形にする作業が先延ばしになっている現状は研究が当初の計画通りに順調に進展しているとは言い難い。
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Strategy for Future Research Activity |
当初は研究計画になかった新展開として整数係数ホッジ予想の反例をめぐる研究の展開をあげることができる。昨年度は Pirutka and Yagita の論文の一般化に成功し、これを論文“On the integral Tate conjecture over finite fields" に纏めて出版したがこのテーマは Antieau により射影一般線形群の分類空間のチャーン類の計算へと発展し、我々は Antieau の予想を解決するという形でこれをさらに推し進めた。今年度はさらにこの方向への発展を目指して、コホモロジカル不変量との関係や射影線形群の分類空間の高次のコホモロジーの計算を考えていきたい。
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Causes of Carryover |
昨年度と同様、研究集会に参加するための旅費として使用する予定であったが 研究集会等に出るチャンスを逃してしまった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
予定通り研究集会等へ参加するための旅費として使用するが、新しい展開が開けてきたので一部はその方向へ進むための資料購入にも充てる予定である。
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Research Products
(3 results)