2016 Fiscal Year Annual Research Report
Research on integrable dynamical systems using geometric methods
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25400106
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| Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
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Principal Investigator |
竹縄 知之 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (70361805)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | パンルヴェ方程式 / 力学系 / 非自励系 / 有理曲面 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
今年度はまず，昨年度に引き続きノーザンコロラド大学の A. Dzhamay 氏，ルーマニア物理核工学研究所の A. S. Carstea 氏と共同で，有理楕円曲面の自己同型写像の非自励化について取り組んだ．その結果，楕円曲面の楕円ファイバーを選ぶごとに，対応する離散パンルヴェ方程式を導出する手法を定式化した．その際に鍵となるのが，ピカール因子類への作用から写像を構成する手法であるが，そのための一般的な公式を発見した．また，結果として得られる楕円差分パンルヴェ方程式の簡約版について，これまでに知られていない対称性を持つものを発見した．これらの結果をプレプリントとして公開するとともに専門誌に投稿した．
上記の研究で得られた因子類から写像を復元する方法を利用することにより，タウ関数の新たな定式化と双線形恒等式の自動的な導出が行えることを見出した．可積分力学系のタウ関数はソリトン方程式との関係など，可積分構造を特徴づける重要なものであるが，その定義にはいくつかの異なるバージョンがあり，ややもすると混乱がみられる．本研究の定義は幾何的に既存のものよりも自然であると考えられる（論文準備中）．
さらに A. S. Carstea 氏と高次元の可積分力学系や，初期値空間が構成できない場合への応用について予備的な研究を行った．
これらの研究の成果発表のため，中国およびカナダ，オーストリアで行われた研究集会に参加し発表を行った（一部経費は先方負担），また研究打ち合わせのため，12月にはA. Dzhamay 氏を東京海洋大学に招聘し，3月には ルーマニア物理核工学研究所を訪問した．
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