2015 Fiscal Year Annual Research Report
様々な函数空間における一般化されたフーリエ展開とウェーブレット展開の比較
| Project/Area Number |
25400138
|
|---|
| Research Institution | Nara Women's University |
|---|
Principal Investigator |
森藤 紳哉 奈良女子大学, 自然科学系, 教授 (30273832)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
| Keywords | フーリエ解析 / ワイル・ストーン・ティッチマーシュ・小平の定理 / 函数空間 / 重み付き不等式 / ウェーブレット解析 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
函数の「滑らかさ」とフーリエ係数の「大きさ」の相関関係の研究であった．ワイル・ストーン・ティッチマーシュ・小平の一般的な展開定理を用いた過去2年間に亘る研究の継続であった．（１）特に研究目的の3番目にある「ウェーブレット的発想を取り入れること」が中心であった．一般化された密度函数や固有函数を考えることがポイントである．ただ，常微分作用素に対する固有値問題に引き戻すことには更なる困難が伴う．（２）日本数学会や実解析関連の研究集会に於いて，種々の意見交換や最新の情報収集に当った．（３）ドイツのイェナに於ける函数空間論セミナーでの意見交換や情報収集も本研究の遂行に生かすことが出来た．また，セミナー発表や函数空間論グループの間での意見交換等により，研究成果を知ってもらうことも出来た．（４）完全な形での論文発表には至らなかったものの，ある程度までの結果を纏めることが出来た．また，ウェーブレットと特異性理論に関する研究論文はアクセプトされた．「函数の滑らかさとフーリエ係数の大きさの相関関係」に関連するものである．この論文が直接的に本研究に関わる部分には更なる課題を見出すことも出来た．（５）アカデミックな人脈を幅広く培うことが出来たので，今後への架け橋を構築することが出来たと言える．（６）本研究と直接的に関係することの一つに「特殊函数の知見」がある．本研究はオーソドックスな問題意識に由来するものであり，古典的な計算手法を縦横無尽に扱い得るかがポイントとなる．そのような意味での知識の集積が今後への糧となり得る．
|
