2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25400179
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
望月 清 首都大学東京, 理工学研究科, 名誉教授 (80026773)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | シュレディンガ―作用素 / レゾルベントの一様評価 / 平滑化効果 / 散乱理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はシュレディンガー方程式などの分散型方程式およびその周辺に現れる様々な数理モデルを研究対象にしている。その中で未解決であった、2次元外部領域での磁場付きシュレディンガー作用素の一様レゾルベント評価を得ることに成功し、散乱理論、逆問題等への応用が可能になった。今年度はその結果を dissipation を伴う波動方程式に適用し,局所エネルギーの減衰、極限振幅の原理などを解析した。 また、Klein-Gordon 方程式の外部問題に対する平滑化効果を示し、摂動をうけた問題への Schtrichartz 評価の拡張に成功した。 また、1次元シュレディンガー作用素の種々のグラフ上での散乱逆問題の進展にも取り組み、念願の、複数の半無限の枝を伴うループ状のグラフ上でマルチェンコ方程式の可解性を証明した。 前年までの結果と合わせて、本研究の目標はおおむね達成されたと考えられる。もちろん未解決問題も多くあり、それらは今後の研究に引き継がれるであろう。
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