2014 Fiscal Year Research-status Report
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25400180
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
倉田 和浩 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (10186489)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 非線形楕円型方程式 / 変分問題 / ボーズ・アインシュタイン凝縮 / パターン形成問題 / 数理生態学 / 数学解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、非線形楕円型偏微分方程式の解の構造の研究および数理生態学における様々なパターン形成の数理モデルの数学解析を行った。特に、ボーズ・アインシュタイン凝縮現象に関わる非線形変分問題のグローバルミニマイザーのエネルギー漸近展開についての研究を継続するとともに、空間2次元で磁場効果をもつ数理モデルの解の凝集現象の数学解析を行った。数理生態学におけるパターン形成問題の範疇では、SIS型感染症の伝播に関わる非線形数理モデルのエンデミック定常階の構造の研究や捕食者ー被捕食者型の交差拡散数理モデル及びっそのシャドウ系の定常解の構造の解析を大学院生とともに行い、正値解のアプリオリ評価、非定数定常解の存在・非存在定理、解の漸近的プロファイル等について、一定の成果を得ることができた。また、東北大学の坂口茂氏とともに、熱方程式の解に付随するHeat contentという量に関するある最適化問題の研究を始めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画していた個々の計画について、必ずしも研究推進できていない部分もあるが、その分関連した近い研究テーマに関する新たな進展がいくつも得られている状況であり、研究実績の蓄積は大きくなっている。様々な数理モデルに対する解の数値シミュレーションの実践は確実に進歩している状況にもなっており、数理生態学に現れるさまざまなパターン形成数理モデルの数学解析の原動力となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは、得られた研究実績をできるだけ早く論文にまとめて発表に努める。個々に進めてきた研究課題をさらに推進できるよう、連携研究者や研究協力者の方々をはじめ、関連分野の多くの研究者と連絡および議論をさらに緊密に行う。
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