2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25400187
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
加納 幹雄 茨城大学, 工学部, 教授 (20099823)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 正則グラフ / 次数因子 / 星因子 / サイクル因子 / 全域木 / 特別な茎のある木 |
Research Abstract |
正則グラフの{a,b}-因子についていくつかの結果を得て、論文として投稿し、採録が決定した。得られた結果をまとめると、rを5以上の奇数とし、kを2以上r/2以下の偶数、またはkをr/3以上r/2以下の奇数とすると、ループとか多重辺の許されたr-正則グラフには{k,r-k}-因子が存在することを示した。ここで{a,b}-因子とは、各点の次数がaまたはbである全域部分グラフである。主な手法は帰納法と正則グラフの因子に関する既知の深い結果と、もしr-正則グラフに{k,r-k}-因子があれば、その補部分グラフも{k,r-k}-因子になることを利用して証明した。 この他、グラフの別の因子として、各成分がサイクルか星になる因子についても結果を得て論文として発表した。これは従来サイクルまたは星の一方のみを成分にする因子が研究されていたが、それを統合したものである。これについては、30年前に得られたが長い証明があることがわかったが、これとは全く違う新しい簡潔な証明を与えた。 グラフの因子は特別な全域部分グラフであるが、全域木も特別な全域部分グラフである。グラフの全域木に関する研究も行った。木からすべての葉を除去すると茎(Stem)と言わる部分木がえられるが、グラフに特別な茎を有する全域木が存在するための十分条件について調べた。例えば、茎の最大次数がkとなる全域木が存在するための十分条件を求めた。最後に、幾何的グラフ理論についても研究を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上の研究実績の欄で述べたように進展が得られている。今後は最大の難関である5-正則グラフの{1,4}-因子と中心に調べる必要がある。平衡した関連するグラフの別の因子とか全域木についても研究した。ほぼ順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年の研究方法を継続して研究をすすめるが、関連する分野の手法が重要となるので、幅広く関連する分野を調べていく。特に、この問題はNP-完全問題なので、従来からの因子理論の手法だけでなく、より広い分野からの証明方法の探索が重要となる。また、あわせて別の因子とか全域木など関連する分野における研究も平行して進めたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1月の時点で年度内に使う予定額が正確にはつかめず、未使用額が出た。 少額なので旅費に不足分が生じたときと文房具の経費として使う
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Research Products
(14 results)