2014 Fiscal Year Research-status Report
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25400206
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
百武 弘登 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, その他部局等, 教授 (70181120)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ランダム効果 / 繰り返し測定値 / 測定誤差 / 信頼領域 |
Outline of Annual Research Achievements |
混合効果モデルにおいて測定誤差をもつ場合の統計的推測に関して、近年掲載された Fan, Sutradhar and Rao (2012, Sankhya, B74) の発展を試みるための準備をした。この論文ではランダム効果をもち、測定誤差を持つ場合の推定量について考察している。しかし、提案したいくつかの推定量の平均二乗誤差について論じているだけであり、測定誤差だけの場合でも推定量の構成やその分布の導出が困難である。そこで、分散が既知のときの測定誤差を持つ場合の回帰パラメータの信頼領域の構成について考察し、精確に与えることができた。信頼領域は楕円体となることが多く、楕円体の中心をパラメータの推定量としたとき、その推定量の平均二乗誤差をシミュレーションにより調べた。また、分散が未知の場合の近似についても考察し、シミュレーションを行った。その結果、平均二乗誤差の観点では、従来提案されていた推定量より若干劣るが、推定量の構成や信頼領域の構成におFいては容易であり、被覆確率も設定した信頼度に近いことから、十分に適用できそうだと確認できた。これをもとに今後は提案した推定量の理論的性質を調べていく。これによって、本研究課題での想定より発展した成果が期待できるようになった。 また、歯学データの一般化線形モデルによる解析も行い、成果は論文として投稿中で、改訂しているところであり、応用の面でも成果がえられそうである。。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
混合効果モデルの推測についての論文作成では、やや遅れた部分もあるが、当初の目的より発展的な課題がみつかり、それについては順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
混合効果モデルのパラメータの推定量の性質の導出をおこない、さらには測定誤差がある場合についても検証する。また、実際の場面を想定したシミュレーションを行う。 測定誤差については、歯学データの解析に必要となるので、歯学分野の研究者とも連携していく。
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Causes of Carryover |
研究打ち合わせのための九州大学への旅費について、航空機の早割等を利用したことや宿泊費の節約によるものと、統計関連の図書の購入が遅れ次年度購入にしたことが理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
引き続き研究打ち合わせのため九州大学への出張を計画している。また、新しい環境になったことで統計関連の図書が不足しているため、図書の購入も計画している。
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