2013 Fiscal Year Research-status Report
パルサー・マグネター状態遷移から探る粒子加速機構および量子電磁気学効果の研究
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25400221
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Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Research Institution | Yamagata University |
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Principal Investigator |
柴田 晋平 山形大学, 理学部, 教授 (90187401)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | パルサー / 粒子加速 / 磁気圏 / プラズマ / ポーラーキャップ / 電磁量子力学 / マグネター / X線 |
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| Research Abstract |
平成25年度の実施計画に従い、(1)パルサーポーラーキャップの一次元PICシミュレーションコードの開発、(2)強磁場パルサーに関する電波、X線、ガンマ線による観測情報の収集、(3)電磁量子力学(QED)効果をいれる準備、三点について研究を開始した。
(1)については、まず、本研究の課題である状態遷移(電流密度の急激な変化)を扱える基礎方程式の導出をおこなった。これは完了し、現在、論文執筆中である。さらに、これをPICシミュレーションコードに組み込むテスト計算を開始した。電子陽電子対生成はまだ組み込んでいないが、一次元電磁コード(EM1)の形式の計算コードをくみ上げ、電流の遷移を数値計算することに成功した。コード開発については、KEKの木坂氏、東北文教大学の大野氏の協力を得ている。
(2)は、電波パルサーからの強磁場の兆候を見つけ、どれくらいの電波パルサーがマグネターのような散逸生の磁場を持つかの統計的に調べようとするものであった。東京工業大学の谷津氏の協力を得て、現在までに米国のチャンドラ衛星のアーカイブデータを解析し、選んだサンプルの相当数について散逸磁場の存在の検証が可能であることが分かった。今後、このデータを詳細にしらべ、散逸生の磁場が電波パルサーにどれくらい存在するかを明らかにする。
(3)については予定通りQED効果を(1)のコードに組み込む準備を開始した。しかし、まだ作業は中程であるが、次年度には(1)のコードに組み込みたいと考えている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績概要の(1)については定式化、初期のPICプログラムの作成、テスト計算が終了し、論文を執筆中であり、順調といえる。(1)についても、研究目的にあったサンプルが抽出できたので来年以降の研究の準備が完了した。(3)については光子分裂の理論の探査がまだ完了していないので不十分である。
以上を総合してほぼ順調と考えている。
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| Strategy for Future Research Activity |
(1)の課題については、(i)これまでの結果を論文として投稿、(ii)PICコードの境界条件の設定をさらに研究し、磁気圏全体との相互作用を取り込めるようにする、(iii)PICシミュレーションコードをさらに発展させ、電子陽電子対生成をとりこむ、(iv)の無い場合、ある場合のそれぞれについてポーラーキャップの反応を系統的に研究できる見込みである。
(2)の課題については、平成２５年度に絞り込んだサンプルについて、(i)まず、どのような議論が可能か考察を深める(論文の下書き)、(ii)つぎに、データ解析を行い、散逸するマグネター様の磁場の発見に挑戦するとともに、マグネタ様磁場の発生確率を求める。
(3)については、平成１７年度には(1)のPICシミュレーションコードに光子分裂を組み込めるよう基礎データの収集をおこなう方針である。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
13,305円は価格変動の範囲内で執行は予定通りであった。
とくに使用計画の変更を必要としない。
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