2014 Fiscal Year Research-status Report
広汎な画像データから太陽系小天体を検出するソフトウェアの開発
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25400238
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
吉田 二美 国立天文台, 国際連携室, 専門研究職員 (20399306)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 太陽系小天体 / 測光観測 / ソフトウェア開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、平成25年度から引き続いてパリ天文台の研究者の作成したソフトウェアの改良を行い、すばる望遠鏡のSuprime-Camで撮られた画像を使って太陽系小天体を検出を試みた。また、台湾の國立中央大学の研究者とともに、天体カタログを使った別の検出方法で太陽系小天体を検出する方法も開発した。 2002年9月年に撮られた画像セットは同じ視野を長時間にわたって撮像したもので、開発したソフトウェアで太陽系小天体の検出を行い、各天体の光度変化を測定して自転周期を推定した。この結果はフィンランドのヘルシンキで2014.6.30-2014.7.4に開催された国際会議ACM2014で発表し、現在論文にまとめている最中である。 2005年8月に撮られた画像セットは同じ視野を短時間だけ数枚撮ったデータセットだったので、これまでの我々のソフトウェアでは自動検出が難しかった。そのため、台湾の國立中央大学の研究者の協力を得て、画像から天体カタログを作成し、検出された天体の位置情報に基づいて移動天体を検出するプログラムを考案した。この方法で検出された移動天体のカラーを測定した結果はU.S.A.のアリゾナで2014.11.9-14の開催された46th Annual Meeting Division for Planetary Sciencesで発表し、次の論文にまとめた。 A search for subkilometer-sized ordinary chondrite like asteroids in the main-belt, H.W. Lin, Fumi Yoshida, Y.T. Chen, W.H. Ip, C.K. Chang, Icarus 254 (2015) 202-212. 2014年3月に本格的なHyper Suprime-Cam(HSC)を使ったサーベイが始まってからは、HSCの画像データから太陽系小天体を検出することを始めた。現在、様々な移動速度の天体をより正確に測光できるような手段を構築中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
いろんな画像データセットがあるので、あらゆるパターンのデータセットで様々なグループの太陽系小天体の検出を行える統一したソフトウェアを作るのはかなり難しいことがわかった。そのため、利用可能な画像データセットのパターン分けを行い、現在は2種類のソフトウェアでおよそすべての太陽系小天体グループの天体が検出できるようになり、開発は概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在はまだステップごとに手動でinputファイルを指定する箇所があるため、今後は一連の作業をできる限り自動化できるようにつとめたい。また、移動天体の形に合わせたアパーチャーを用いて、測光精度の向上を目指したい。
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Causes of Carryover |
平成26年度は、台湾から研究者を招聘して、いっしょに太陽系天体の検出プログラム作成に取り組んだが、この招聘旅費を別の予算枠から出すことができたため、差額が生じている。 また、HSCの画像解析用のコンピューターを購入する予定であったが、HSC画像の解析には予想よりかなり高性能のものが必要であり、予定していた金額での購入は難しかった。いろいろ探した結果、他のプロジェクトから譲り受けたコンピューターを活用することができたので、これも差額の原因になっている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
なおこの差額は、これから太陽系小天体検出をメインで行うHSCで取得したデータ解析用の画像を置いておくハードディスクを購入する予定である。HSCの画像は1ショットの容量が185MBで、一晩のデータ量が~30GBと大きいので、大量のハードディスクが必要となる。 また、HSCの画像処理は大量の画像を一気に処理するため、メモリの増強も考えている。そのため差額をメモリのの購入にも充てたい。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Colors and spin period distributions of sub-km main belt asteroids2014
Author(s)
F. Yoshida, H.-W.Lin, Y.-T. Chen, D. Souami, S. Bouquillon, W.-H. Ip, C.K. Chang, T. Nakamura, B. Dermawan, M. Yagi, and J. Souchay
Organizer
46th Annual Meeting Division for Planetary Sciences
Place of Presentation
アリゾナ、アメリカ合衆国
Year and Date
2014-11-09 – 2014-11-14
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