2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25400287
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
萩原 薫 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (50189461)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ニュートリノ振動 / 素粒子理論 / 素粒子実験 |
Research Abstract |
東海村J-PARCから神岡に向かって照射されるT2Kニュートリノ振動実験のビーム線上にある隠岐の島に、巨大なニュートリノ検出器を建設する1ビーム2検出器実験のアイデア(T2KO)によるニュートリノ質量階層性及び、レプトン混合行列のCP非保存位相測定の可能性を定量的に調べ、遠方検出器を韓国東海岸に設置した場合(T2KK)と比較した。隠岐の島にスーパーカミオカンデの5倍の大きさの検出器を設置すれば、約5年間の実験で質量階層性を定め、CP位相の優位な測定が可能であることを示した。結果を下記論文として専門誌JHEPに発表した。 次世代の原子炉ニュートリノ振動実験において、50km付近の基線長における振動パターンの精密測定でニュートリノ質量階層性を定める実験の可能性を検討し、必要となるニュートリノのエネルギー測定精度の評価と、実験データの統計的揺らぎを考慮に入れた将来実験の物理発見可能性の定量的評価法とを検討した。成果を中国のJUNO計画、韓国のRENO50計画への提言として発表し、下記論文を専門誌JHEPに掲載した。 南極の超巨大検出器 PINGU による大気ニュートリノ振動実験の物理的可能性を検討する研究課題については、南極圏での大気ニュートリノフラックスの経緯度分布、検出器の測定精度等の基本情報を整理し、地球を貫通する基線に沿ったニュートリノ振動確率の高効率な数値計算法の開発を行い、物理的観測量とニュートリノ模型のパラメータ、特に質量階層性とCP位相との関係を明らかにした。成果を投稿論文として準備中。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
東海村J-PARCから神岡に向けて照射されるT2K実験のためのニュートリノビーム線上にある、隠岐の島に新しい検出器を建設するT2KO実験の提案、そして将来の原子炉反ニュートリノ振動実験に関する研究成果が共に専門誌JHEPに掲載された。 一方、南極で計画されている巨大検出器PINGUの物理的発見可能性については、新しい系統的な解析手法を確立し、具体的な事象シミュレーションによってその有効性を証明することができた。結果を論文として専門誌JHEPに投稿し、現在査読中
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Strategy for Future Research Activity |
先ずは、南極氷中の巨大検出器ICECUBEの中心部に建設が提案される新検出器PINGUによる大気ニュートリノ振動測定の物理的発見可能性に関する2論文を専門誌に掲載する。続いて、日本に於ける新しいニュートリノ振動実験の提案として、神岡の北方10㎞ に巨大サイクロトロンを設置し、静止反ミューオンの崩壊による特徴的な反μニュートリノから反電子ニュートリノへの振動を神岡のスーパーカミオカンデ、及び計画中のハイパーカミオカンデで検出する実験により、レプトン混合に含まれる新しいCP非保存位相を測定する可能性の検討を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
PCを購入する予定であったが、海外出張等他の経費がかかりすぎて、残高が足りなくなってしまったため、次年度に繰り越すこととした。 前年度からの繰り越し金に、10万円程度の今年度予算を加えることで、必用とする高性能PCを購入する。
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Research Products
(2 results)