2016 Fiscal Year Annual Research Report
Physical Properties and Applications of LixBC
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25400382
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
高野 良紀 日本大学, 理工学部, 教授 (30171466)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | リチウム硼炭化物 / 超伝導 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、LiBCにおける超伝導探索とLi2次電池用の電極材料としての可能性探索を2つの目標としている。 最終年度では、純良なLiBC母体試料の作成に努めるとともに、母体材料の電気的、磁気的特性の改善に注力した。諸条件の変化から従来ほどの高品質の母体試料は得られなかったが、改善が見られた。その結果、LiBC試料を真空封入して75時間熱処理し、混合・加圧成型した後に再び真空封入し75時間熱処理した試料において、電気抵抗率測定と磁化測定の両方で約15 Kにおいて急落がみられ、超伝導の発現が示唆された。これは大きな進歩であったが、同条件で作製した他試料では確認できておらず、他の試料ともども未だ試料依存性が存在した。 これまでの結果をまとめると、上記の結果に加えて、電極特性改善のためSiとのコンポジット化を行っているが、充放電特性では、これまでと同様にメカニカルミリング法で作製されたSi30%LiBCが大きな放電容量を示した。一方、サイクル特性は、コンポジット化することにより劣化するが、Si30%LiBCは多サイクルの後も、初期放電容量で大きな放電容量をもつ他試料よりも大きい放電容量を示した。また、容量維持率も約500サイクルで75%程度であり、クーロン効率も他の試料と比べて高かった。これはメカニカルミリング法によるSi30%LiBCではLiBCがSiの母材として機能し、LiBCのサイクル安定性の良さが反映されたことによると考えられる。今後は、他のコンポジット電極でも観測されているひずみによる劣化問題を解決する必要がある。
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[Presentation] 遷移金属リントリカルコゲナイドMPS3 (M=Mn, Fe, Ni)の磁性の圧力依存性2016
Author(s)
児玉邦之, 狩野みか, 糸井充穂, 岡田卓, 上床美也, 前田穂, 渡辺忠孝, 高瀬浩一, 高野良紀
Organizer
日本物理学会 2016年秋季大会
Place of Presentation
金沢大学(石川県金沢市)
Year and Date
2016-09-13 – 2016-09-16
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[Presentation] Comparison of thermoelectric conductor (LaO)CuSe and (BiO)CuSe2016
Author(s)
K. Kanno, A, Higashiya, H, Sato, A. Rousuli, H. Namatame, M. Taniguchi, T. Watanabe, Y. Takano, K. Takase
Organizer
Rare Earth 2016 in Sapporo, Japan
Place of Presentation
北海道大学(北海道札幌市)
Year and Date
2016-06-05 – 2016-06-10
Int'l Joint Research
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