2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25400414
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Okinawa Institute of Science and Technology Graduate University |
Principal Investigator |
氷上 忍 沖縄科学技術大学院大学, その他の研究科, 教授 (30093298)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 あゆみ 沖縄科学技術大学院大学, その他の研究科, 研究員 (30572341)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ランダム行列 / 共形場理論 / 場の理論 |
Research Abstract |
「ランダム行列理論の双対性とその応用」の初年度として、研究計画にあるリーマン面のモジュライ空間での向き付け不可能な場合、特にLie代数O(2N)の場合に、そのr-スピン曲線の交点数を計算した。このr-スピン曲線で、r=ー1場合はオイラー標数に対応することを検証し、実代数曲線のオービフォルド オイラー標数の値を得た。また、対応するパンルベ方程式の研究を行った。オイラー標数はChern-Simons理論とも関係しているので、実代数曲線の交点数からのChern-Simons理論の検証も行った。更に交点数が満たすvirasoro方程式を調べ、普遍方程式の導出の研究を行った。r-スピン曲線の交点数はN=2超対称ミニマル模型 、WZW模型での相関関数と一致する。ADE対応とよばれている3種類の場合のうち、D型の研究を行った。 ランダム行列で外場がある場合に、外場を調整することにより、このr-スピン曲線の場合を導出することが出来るが、そこに出てくる関数はAiry関数の高次に一般化した関数であり、球の光散乱にも出てくる関数である。その光学的散乱実験を近接場光学顕微鏡を使っておこなった。特にPearcey積分が球の散乱に出てくる様子を研究した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
向き付け不能な局面での交点数の、種数が0でない場合の計算はかなり厄介であるが、点付きモジュライ空間での点の数が2まで求めることが出来た。また、ランダム行列の応用として、微小球の光散乱の検討が出来たことは、研究計画の進展に寄与すると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在の研究を進め、超対称共形場理論の代数的構造を明らかにしたい。特に、Wn代数との関係が向き付け不能の場合に明らかでないので、研究を進めたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
旅費が割安で済んだことと、性能の良いコンピューターの購入を次年度にずらした事に依る。 計画しているワークショップでの旅費に使用するのと、性能の良いコンピューターの購入に使用することを計画している。
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