2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25400476
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
長井 嗣信 東京工業大学, 大学院理工学研究科(理学系), 教授 (60260527)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 磁気リコネクション / サブストーム / 地球磁気圏 / 磁気圏尾部 / オーロラ |
Outline of Annual Research Achievements |
磁気圏尾部での磁気リコネクションのX-lineの朝夕方向の長さについて、人工衛星Geotail の1994年から2014年末までの期間の観測を総合解析し、ほぼ6Reであることを示した。電子電流層(イオンと電子の運動に差異ができる領域ion-electron decoupling region)の特徴である電子の加速から、71例の磁気リコネクションを同定し、さらに、地球半径の20-30倍の磁気圏尾部で起きた44例の磁気リコネクションをもとに解析を進めた。ここで、地球方向にX軸、朝夕方向をY軸とする。磁気リコネクションにともなうX-line の観測は、Y= +15 Re(Reは1地球半径)からY = -10 Reまでに分布するが、比較的小さなサブストーム(地磁気活動度指数Kp < 2+)の時には、Y= +3 to +9 Reのほぼ6Reの範囲に集中する。この外側では、磁気リコネクションにともなう電子の加速は観測されるが、X-lineを横切った時の観測がまれになっている。より大きなサブストーム(Kp > 3-)の時は、X-lineのY方向の長さが、特に朝方側に広がっていくことがわかる。Y= +9 Re付近では、磁気リコネクション領域に流れ込む-Y方向のMHD的なインフローが観測される。これは、プラズマの運動の観測から夕方側に端の効果ができ、X-line が孤立の「点」の集まりではなく、「線」を形成していることを示している。以上の研究から、X-line それ自身は、イオンの1倍の慣性長より狭い領域に形成され、その周辺には、ion-electron decoupling regionが10倍の地球半径の領域(一般に1 Re以下)にできる。X-line は、朝夕方向に6Re以上の長さを持つ。したがって、X-line は マクロ的に「X-line」として存在していることがわかる。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Empirical modeling of 3-D force-balanced plasma and magnetic field structures during substorm growth phase2015
Author(s)
C. Yue, C., C.-P. Wang, Y. Nishimura, K. R. Murphy, X. Xing, L. Lyons, M. Henderson, V. Angelopoulos, A. T. Y. Lui, and T. Nagai
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Journal Title
Journal of Geophysical Research
Volume: 120
Pages: 6496 6513
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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