2014 Fiscal Year Research-status Report
複合砂丘ダイナミクス解明に向けて:アナログ実験によるアプローチ
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25400482
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
関口 智寛 筑波大学, 生命環境系, 講師 (90400647)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 砂丘 / 水理実験 / ベッドフォーム / 多方向流 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の中粒砂実験結果を踏まえて、対称振動の方向変化の影響について、平滑床を初期地形として粗粒砂、極細粒砂実験を行ったところ、同等の結果が得られた。すなわち、振動成分数、各振動成分がなす角、振動速度、振動回数に依存し、蜂の巣状ベッドフォーム、格子状ベッドフォーム、二次元ベッドフォームが形成された。 また中粒砂を用いて砂量の影響について検証実験を行った結果、砂量に応じて(1)谷部のみに固定床が露出し、他の地形は十分量の砂がある場合と同等の地形となるケース、(2)固定床の露出が多く、より不規則な地形が形成されるケースが観察された。いずれにおいても十分に時間経過し地形が発達した後は、時間と共に堆積物が拡散し、地形の縮小と露出部の拡大がすすむ傾向が見られた。 非対称振動実験については、非対象振動の方向制御に問題があり十分な実験を行えていないものの、対称振動実験と同様に、二方向振動のなす角により平均流向とベッドフォームの波峰線の伸張方向のなす角が異なること、特に90度の場合にはネットワーク型砂丘と類似する格子状ベッドフォームが形成されることは確認できている。非対象振動の方向を制御することができれば、さらなる研究成果を得られるものと期待している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
任意方向の非対称振動を発生させる機構の構造的限界により、振動方向を細かくコントロールすることが困難な状況にあり、状況の改善を試みてきた。しかし、解決には至っておらず、当初予定していた実験の遂行を難しくしている。
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Strategy for Future Research Activity |
非対称振動の角度調整に関する問題の解決に努めた上で、非対称振動を用いた前年度の実験を継承し、一定の成果を上げることを目指す。
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Causes of Carryover |
当初予定していた国際学会への参加を取りやめたため残額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
振動板装置の角度調整機構の向上、学会参加費に充てる予定である。
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