2014 Fiscal Year Research-status Report
高密度プラズマ中での核燃焼デトネーション波の伝播機構の解明とその応用
Project/Area Number |
25400534
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
城崎 知至 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10397680)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 核燃焼 / デトネーション / レーザー核融合 / 非局所輸送 / レーザー駆動デトネーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、高密度プラズマ中を伝播するレーザー核融合(以下LF)核燃焼波に対する多次元多階層詳細シミュレーションに基づき、LF 核燃焼駆動デトネーション波の伝播機構を解明し、化学反応系のデトネーションモデルとの相違点を見出し、核燃焼デトネーション波伝播に対する理論モデルの構築を行うことを目的とする。 平成26年度は、核燃焼波を模擬し、実験も行われているレーザー駆動デトネーションを対象とした解析を進めた。 LF核燃焼駆動デトネーション波を模擬するレーザー駆動デトネーション実験を対象とした解析を行うために、常温気体からプラズマ領域までの窒素ガスに対する状態方程式並びに輻射オパシティーテーブルの整備を行った。これを用い、1次元輻射流体シミュレーションを行い、レーザー駆動デトネーションにおいて、輻射による非局所エネルギー輸送が衝撃波前方を先行加熱し、電離させ、レーザー吸収を引き起こす。この結果、波面構造や伝播特性が化学反応系と大きく異なることが明らかとなった。また、先行実験との比較により、先行加熱による先行電離領域長や伝播速度がよく一致しており、シミュレーションの妥当性の検証も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、磁場効果を導入する予定であったが、それに先立ち、LFデトネーションを模擬し、先行実験が行われているレーザー駆動デトネーションの解析に重点を置いて進めた。この結果、非局所エネルギー輸送がデトネーション波伝播に重要な役割を示していること、また、実験との比較により、本研究のベースとなる輻射流体コードの妥当性が示された。これらにより、LF核燃焼デトネーション解析を行う上で重要な知見を得ることができた。 磁場導入に関しては、すでにベースコードには導入済みであり、アルファ粒子輸送コードへの導入のみを残すところであり、次年度において十分遅れを取り戻せると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度はコード開発と解析を並行して進める。 コード開発:磁場効果(α粒子輸送コードへののローレンツ項の付加、電子熱伝導係数への磁場項の付加、MHDモデルによる磁場発展方程式を流体計算部と並列して解く)の考慮を行う。 解析:昨年度の平板系での燃焼計算を発展させ、平板プラズマを対象に様々な温度密度擾乱や初期磁場を仮定し、伝播特性を評価して、伝播の安定性/不安定性の条件を明らかにする。また、レーザー爆縮コアを対象とした解析を行い、より高燃焼率を可能とする爆縮コア状態(密度・温度プロファイル、磁場配位)ならびに点火方法(中心, 非中心, 多点点火など)を明らかにする。 上記研究推進に当たり、研究協力者(コード開発については、並列化:阪大 長友准教授、核融合研 坂上教授、磁場効果:阪大 長友准教授、ネバダ大レノ校 千徳教授等、解析結果に対する議論については 広大 遠藤琢磨教授、光産創大 三間教授、阪大 西原教授等)の助力を仰ぎ、研究効率を高める。
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Causes of Carryover |
予定していた国際会議一件につき、別予算からの支援を受けたこと、ならびに解析用PCの購入が遅れ、次年度に繰り越したことが要因である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
昨年度購入予定の解析用PCの購入、ならびに国際会議、論文投稿料、研究協力者との打ち合わせのための旅費に充てる予定である。
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] Hot electron spectra in hole-cone shell targets and a new proposal of the target for fast ignition in laser fusion2014
Author(s)
T. Ozaki, A. Sunahara, H. Shiraga, Y. Arikawa, S. Fujioka, H. Sakagami, Z. Zhang, H. Nagatomo, T. Johzaki, T. Namimoto, M. Taga, S. Kojima, Y. Abe, K. Ishihara, T. Nagai, S. Sakata, S. Hattori, Y. Sakawa, H. Nishimura, H. Azechi and FIREX Group
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Journal Title
Physica Scripta
Volume: 2014
Pages: 014025
DOI
Peer Reviewed
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