2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25410249
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
青木 純 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50250709)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ルテニウム錯体 / イリジウム錯体 / 電気化学発光 / 電気化学発光トランジスタ |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度、白金交互櫛形電極を用いてルテニウム錯体の一価と三価を同時に発生することによりルテニウムの励起二価状態を作り出し、その発光を確認した。しかし、その発光は不安定であり、すぐに失活する問題が明らかとなった。そこで、本年度は溶媒の精製および測定系見直しを行った。溶媒として用いるアセトニトリルの脱水精製および電気化学窓の確認を行い、発光失活種が酸素であることを突き止めた。測定系の脱気操作として凍結真空脱気操作を行うことで酸素を除去したが、測定中に系外から酸素が混入する次の問題が立ち上がった。今後は不活性ガスとして窒素からアルゴンに変え、酸素の混入を抑えることを目指す。安定な測定系を確立後、電気化学発光トランジスタの動作原理の実証を行う。 橙色発光するトリスビピリジンルテニウム錯体のみでなく黄色発光するビス(2-フェニルピリジン)(4,4’-ジ-t-ブチル-2,2’-ビピリジン)イリジウム錯体を合成し、電気化学的発光特性を確認した。イリジウム錯体についても電気化学発光トランジスタの発光材料として適用可能かどうか明らかにする。これにより、電気化学発光トランジスタの多色化が可能となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
電気化学発光トランジスタの動作を確認するための測定系の安定化に戸惑っているが、一方で本来H27年度行う予定の電気化学発光トランジスタの多色化のための発光材料については目途が立ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は測定系の安定化を図り、電気化学発光トランジスタの動作原理の実証を行う。さらに溶液系から固体系へ転換を図り、電気化学発光トランジスタ素子を試作する。また、ルテニウム錯体のみでなく、イリジウム錯体を用いて電気化学発光トランジスタの多色化を図り、電気化学発光トランジスタを一般化する。
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