2014 Fiscal Year Research-status Report
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25420019
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
合田 公一 山口大学, 理工学研究科, 教授 (10153743)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | グリーンコンポジット / 天然繊維 / 撚糸 / ポリプロピレン / マレイン酸変性樹脂 / PVA / 押出し成形 / 強度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,押出機を用いて,被膜プロセスと含浸プロセスを複合した廉価で新しいグリーンコンポジット・ストランド引抜成形法を提案し,撚糸内の繊維配向性を制御することにより優れた機械的特性を有する複合材料の作製を目的としている.2年目の結果として,ラミー紡績糸の表面配向角は局所的にばらつきがあり,得られるストランドはその縦弾性率が大きく変動することが判明した.また,縦弾性率は繊維体積率のばらつきによっても変動する.このため,縦弾性率の変動を抑えることのできる手法について検討した.その結果,以下のことが明らかとなった. 1)手法として,従来の単撚糸(紡績糸)でストランドを作成するのではなく,単撚糸を多数用い薄板状に作成した.引張試験の結果,縦弾性率の変動を小さく抑えられることが新たに判明した. 2)信頼性理論の一つである一次近似二次モーメント法(First-Order Second Moment, FOSM)を用い,縦弾性率は単撚糸数の増加とともに標準偏差がその平方根の逆数に比例して減少することを明らかにした.そして,これを実験結果と照らし合わせ,手法の妥当性を定量的に実証した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の「撚糸内の繊維配向性を制御する」とした目的についてはやや遅れているものの,研究実績の概要で記した新しい現象を解明できたので,このような達成度とした.すなわち,ストランド寸法を大きく取ることで,実験的に縦弾性率の統計的変動性が抑えられることを実証できたこと,さらにはそのメカニズムを信頼性理論から明らかにしたことである.
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Strategy for Future Research Activity |
ばらつきの要因として繊維配向角の変動が挙げられたが,引抜成形工程中もしくはその後の処理によって繊維配向角のばらつきを減らすことを目指す.一方で,昨年度実施した寸法の増加による変動性の現象を引き続き実証する予定である.また,FOSM法以外の信頼性モデルで寸法効果による変動性の増減を理論的に明らかにする予定である.
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Causes of Carryover |
実験およびデータ整理において当初の計画より短時間で進み,謝金の一部で余りが生じたため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度の謝金への割り当てを計画している.
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