2015 Fiscal Year Annual Research Report
ロールナノインプリント法による金属ナノ構造転写技術の確立
Project/Area Number |
25420067
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
谷口 淳 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (40318225)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | ナノインプリント / ロールナノインプリント / 金属転写 / モスアイ構造 / ナノ配線 / 反射防止構造 / プラズモン / 銀インク |
Outline of Annual Research Achievements |
金属ナノ構造をロールナノインプリント法により転写するためには、銀インクを用いた転写技術の開発が必要である。前年度までは、主に真空蒸着による金属ナノパターンを作製してきたが、連続してロールで転写するには、この方法を用いることができない。そこで、銀インクの塗布に液体分離方式のナノインプリントを用い、その後ロールトゥロール(RTR)でナノインプリントすることで金属ナノ構造転写技術を確立した。液体分離方式では、金型に液体の銀インクを流し込み、余分なインクはダミー基板(ロールナノインプリントで用いるフィルムなど)で除去をして、その後、RTRでパターンを転写した。パターン転写前に、液体の銀インクの溶媒を飛ばす必要があるが、RTR装置上で行うために、ドライヤーで行った。この結果、格子状の透明電極の作製と銀のモスアイ構造の作製が本プロセスで行えた。透明電極の場合は、作製された銀格子パターンの透過率は波長550 nmでグリッド幅10 μm、20 μmのときにそれぞれ81%、83%であった。また、抵抗値は6.5 Ω/sq、3.0 Ω/sqであった。モスアイ構造の場合は、100nm直径、280nm高さの銀の形状が作成でき、プラズモン発色も確認できた。 さらに、ロールプレスによる金属ナノパターンの積層構造も作製した。この場合も銀インクを用いてロールプレスによる銀インクの金型への充填と液体分離方式による樹脂層の制御にも成功し、1ミクロン厚の金属ナノパターン層を10層積層することにも成功した。
|
Research Products
(4 results)